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兵庫県議会トップページ > 定例会・臨時会 > 令和6年度 > 令和6年12月第369回定例会 > 意見書 > 意見書 第49号
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更新日:2024年12月13日
大量廃棄時代を迎える太陽光パネルの円滑な撤去と原状回復についての対策を求める意見書
兵庫県の山々の斜面等を太陽光パネルが覆い、景観上も、防災上も問題となっている事例が多く見られる。太陽光パネルが全国的に広がったのは、国が再生可能エネルギーの全国普及を目指し、2012年に電力事業者に太陽光発電を全量買い取らせる固定価格買取制度(FIT)ができてからであるが、太陽光パネルの寿命は20~30年とされ、これら太陽光パネルは2030年代に大量廃棄時代を迎え、その量は年間17~28万トンに上ると予測されている。
2022年4月施行の改正再生可能エネルギー特別措置法では太陽光発電の廃棄費用の積立てが義務化されたものの、廃棄コストが積立額を上回るケースも想定され、発電事業を終えた事業者が太陽光パネルを放置することが危惧される。一方、発電の事業を終えた太陽光パネルは「産業廃棄物」とされているが、発電事業を廃止し電気系統の接続が切れた場合でも、発電可能な状態が継続されるため、直ちに廃棄物とならない場合も想定され、地方自治体による廃棄物処理法に基づく行政代執行も限界があると考える。
よって、国におかれては、FITを国策として始めた責任を十分に認識し、2030年代の太陽光パネルの大量廃棄時代を見据えた次の総合的な対策として、下記事項に取り組まれることを強く要望する。
記
1 発電事業を終えた太陽光パネルの撤去と原状回復を促進する総合的な対策を講じること。
2 事業者が太陽光パネルを進んでリサイクルを行うような流通ルートを整備するとともにリサイクル技術を確立すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年12月13日
兵庫県議会議長 浜田 知昭
衆議院議長 額賀 福志郎 様
参議院議長 関口 昌一 様
内閣総理大臣 石破 茂 様
内閣官房長官 林 芳正 様
総務大臣 村上 誠一郎 様
財務大臣 加藤 勝信 様
農林水産大臣 江藤 拓 様
経済産業大臣 武藤 容治 様
環境大臣 浅尾 慶一郎 様
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