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荒井琢也さん
ヴィッセル神戸、エキップマネージャー
近くに居るからこそ、届けられる声。
ヴィッセル神戸に入団して今年で10年目を迎えますが、裏方の仕事を知ってくれる人が少しづつ増え、サポーターの方から温かい言葉をかけていただくことなどが励みになっています。
僕は選手に一番近いところに居るので、どちらかというとエールを送ることが多いです。直接勝利に関わることはできないけど、ユニフォームの準備やスパイクのケアなど用具のサポートと、日々の選手の練習では「ナイス!」って声出しをしたり、近くに居るからこそできるだけ声を掛けるよう意識しています。
大学時代に、サッカーのミニゲームでプレーがうまくいかず、声もあまり出せずにいた時、監督から「しんどいときこそ荒井が盛り上げないと、声出さないでどうする」と言われて、その時、みんながしんどいときに僕は周りを鼓舞することを求められているんだって気づきました。ヴィッセル神戸の吉田監督からも「ハーフタイムとか、ちゅう(荒井さんのあだ名)の声でチームが活気づいて俺も助けられてるよ」って言われたときは嬉しかったです。
感謝の気持ちを大切に。
現在、エキップ(※)としてボールやスパイクの整備はもちろん、ロッカーの配置などを整え、その時々のメンバーがより力を出せるよう、日々努力しています。
ヴィッセルが初めて迎えたスーパープレイヤー、ポドルスキ選手がクラブに色々と求めてくれたことで、スター基準を知ることができ、もっと頑張ろうと思ったきっかけでした。海外はあまり細やかではないらしくて、スパイクの靴ひもを全部外して洗っていると外国人選手は驚いて喜んでくれます。
子どもたちがサッカーをする中で、スパイクを大事にすることや、両親やチームメイト、監督など周囲の人がサポートしてくれていることへの感謝の気持ちを大切にしてほしいです。その中で選手として続けることが難しいと感じたとき、エキップのような道も目指してもらえれば。また、もし自分がトップ選手になったとしても、周りの人に感謝できる選手になってもらえると嬉しいですね。
※エキップ:プロサッカーチームの用具を管理する仕事
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