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2月11日(火・祝)に実施した、日本遺産講座「北前船と昆布~海の道がつなぐ文化と味~」は好評のうちに終了しました。北前船と、それが運んだ昆布についての講演と、昆布を用いた料理の実演という二部構成の講座でした。
当日の様子を簡単にご報告します。
歴史紀行作家の加藤貞仁氏からは、江戸時代中期から明治30年代に至る北前船の歴史とその活動内容、及び北前船が運んだ昆布にまつわる話がありました。北海道から大阪まで幅広い流通を担っていた近江商人や、北海道、蝦夷地を支配していた松前藩、長崎が行っていた中国貿易にまで話は及び、北前船が当時幅広い活動を展開していたことを知ることの出来る講座となりました。また最後には、加藤先生が秋田県の民謡で北前船の船乗りが伝えたとされる「秋田船方節」を歌われ、会場は大いに盛り上がりました。
参加者の方からも「日本各地の産業の繁栄に北前船が関係していたことや、その土地土地の産物の由来がわかり、とてもためになりました」、「先生のおしゃべりがお茶目で解りやすく楽しかったです」などの感想を頂きました。
後半は、日本料理家で「ひょうごの匠」でもある柏木直樹氏による料理実演と試食会でした。料理人ならではの視点による昆布出汁に関する解説の後、参加者全員でだし巻き卵と松前漬けを作りました。優しい昆布出汁の効いた出汁巻き卵を食べながら、北海道の地から兵庫まで昆布を運んだ北前船に思いを馳せました。
参加者の方からは「実際に料理して、食して、日本料理、昆布汁の良さが実感できました。」、「昆布だしのきいた卵焼き少しホッとしました。」などのお言葉を頂きました。
寒い日でしたが、大変多くの方にご参加頂きました。兵庫県には9件の日本遺産が認定されており、神戸市内では「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」、「『伊丹諸白』と『灘の生一本』下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷」の2件が認定されています。日本遺産関連のイベントや施設は、他にも様々なものがございますので、ぜひ訪れてみてください。
会場名 | 神戸生活創造センター講座研修室・調理室 |
会場住所 | 神戸市長田区二葉町5-1-32 |
会場へのアクセス | 神戸市営地下鉄海岸線「駒ヶ林」駅徒歩約2分 JR・神戸市営地下鉄西神山手線「新長田」駅徒歩10分 |
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