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更新日:2021年12月15日

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ひょうご・人と自然の川づくり“基本方針”

治水・利水に関する基本方針

流域の写真

流域全体で考える安全で利用しやすい川づくり

「ひょうご・人と自然の川づくり」においては、河川そのものの安全度を向上させるための整備とあわせて、水源の涵養や雨水の貯留浸透などによる水循環型の流域社会の形成を目指し、流域全体で考える安全で利用しやすい川づくりを進めます。

 

偉大な自然の力に対して県民がみんなで守る身近な川づくり
県下の各地に残る治水に係わる言い伝えや歴史的事跡にみられるように、川は時として大きな災害をもたらし、人々はこれを防ぐために様々な努力を重ねてきました。治水事業等の進捗に伴って、近年では以前のような大水害が起こることは少なくなってきたため、川が人々の生命や生活に直接の脅威をもたらすという意識が薄れつつあります。しかし、自然の力が猛威をふるい、予想を超える大きな洪水が起こることもふだんから考えておかなければなりません。
そこで、ハードな治水対策だけに頼ることなく、治水に対する県民意識を高めるため、川のもたらす災害についての伝承を後世に残す必要があります。したがって、川にまつわる伝統的な行事や祭りを守り育て、浸水実績についての県民への周知や水防活動への県民参加が必要であり、県民自らがこぞって川を守る社会づくりや仕組みづくりを進めます。

生態系に関する基本方針

流域の写真

自然の豊かさは、生物の種数(種類数)及び個体数の豊富さや多様な生息空間の存在などで示されます。また、生物の多様性をもたらすシステムの一つにすみ分けがあり、この概念により、人間が生物と接点を保ちながら共生していく川づくりが求められています。
河川や水辺における自然の秩序を尊重し、生物の多様性を確保するため、自然の豊かさや空間的利用の観点からのすみ分けに配慮した水脈づくりを進めます。

 

さまざまな生物が生息できる環境条件を有し、生き物が孤立しないよう水と緑の連続性に配慮したビオトープとしての川づくりが求められています。
このため、さまざまな生きものとその生命を育む水と緑の水脈づくりを進めます。

 
ビオトープ

ビオトープとは元来、生物学において「生物の生息に必要な最小単位の空間」とされてきましたが、現在では学術用語というより日常用語へとひろがりつつあります。ここでは日常用語としてビオトープを「生物の生息に適した水域を面的な広がりをもって広く連続させた空間」として取り扱っています。

水文化・景観に関する基本方針

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川に沿いながら培われてきた歴史や文化を生かした水景づくり

河川や水辺に関わる歴史や文化は、豊かな自然を前提として、農林水産業、舟運、地域の産業や人々の生活などとの深い関わりの中で培われてきました。
また、近年では、空間的な広がりをもつ河川の特性を生かしながら、水辺を核とした地域づくりや魅力あるまちづくりが進められています。
このような時代背景から、地域の伝統的な文化や自然環境に合わせ、その土地に住む人々のニーズを反映し、地域の素材や技術をとり入れ、地域のスタイルにあった水景づくりを進めます。
また、地域の自然や文化、あるいは川への関心を高めるため、その動機づけとなる行祭事やイベントの開催についても配慮します。

 

自然の美や豊かさと調和した水景づくり
自然の景観は、それ自身美しく価値があるものです。また、自然は、地域の成り立ちや風土をよく物語っており、人々にとってかけがえのない心の拠りどころともなっています。
そこで、自然をよく観察し、興味を持つことにより、自然の発する情報を理解し、自然のもつ美しさや豊かさを創造的に生かした水景づくりを進めます。

 

地球の自然と生活に溶け込み、あきのこない水景づくり
県内の自然を守るためには、まず、身近な自然を大切にすることが必要です。その身近な水や緑とのふれあいによって、うるおいややすらぎといった精神的充足を得ることができます。
このため、気軽にくつろぐことができ、世代を問わずいつまでも愛されるあきのこない水辺空間となるよう、地域の自然と生活にさりげなく溶け込む、等身大の空間としての水景づくりを進めます。

 
水文化と景観の概念

一般的に「景観」は、「視覚的な見え方」と「地域的な広がりを持った特性」という二つの概念からなりますが、「ひょうご・人と自然の川づくり」では、歴史にちなんだ水辺の行事等に代表される人と自然の係わりである水辺も「景観」の概念に含まれるものとしました。

親水に関する基本方針

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多彩な交流を育む多様性のある水辺空間づくり

生活水準の向上や余暇時間の増大といった時代背景や価値観の多様化と共に、人々の川に対する関心も、空間の利用から自然や地域との交流、さらには川づくりを通した地域活性化への試みへと広がりつつあります。
このため、子供から高齢者まで世代を問わず、様々な人々が集い語り合う幅広い交流を支援する水辺空間の形成を図ります。また、川を生涯学習の場としても位置づけ、利用者の多様な活動を生み出す水辺空間づくりを進めます。

 
自然に直接ふれ、よく観察し、学習できる水辺空間づくり

自然のたくみさを知ることにより自然を愛する心を育むため、直接ふれ、よく観察し、学習できる水辺づくりを進めます。

 
散らかさない、汚さない、水辺につくるきれいな生活空間づくり

河川や水辺は、日常生活の場として、また、人と自然のふれあいの場として、あるいは散策やスポーツのできる手軽な活動空間として位置づけられます。
だれでも自分の家や庭はきれいにしたいと思うように、川に対しても生活排水やゴミの問題について考え、自分たちの生活が与える自然への影響を認識しなければなりません。散らかしたり汚したりしないという基本的なこころを育て、美しく清潔な水辺の生活空間づくりを進めます。

 
水辺への安全を目指す意識づくり

公共性の高い自然空間としての河川や水辺を維持するため、水辺とまちとの間に存在する様々な障害を除去し、水辺を利用しやすくすることが必要となっています。
そのため、水とのふれあいにおける自由度の拡大と危険性の増大との関係についての理解を広く求め、住民一人一人の安全に対する責任を念頭においた意識づくりを進めます。

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電話:078-362-9266

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