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山田錦の生産を通じた地域貢献等への功績を表彰する「藤川禎次特別賞」令和6年度受賞者が決定

記者発表日時:2025年3月6日10時

担当部署名/農林水産部農産園芸課農産班  直通電話/0783623494

全国の酒造家に高い評価を受け「酒米の王者」と呼ばれる本県育成の酒造好適米「山田錦」ですが、その育成・普及に大きな功績を残されたのが藤川禎次氏です。その名を冠した「藤川禎次特別賞」は、本県で山田錦の交配が開始されて100年目となる令和5年度に、兵庫県酒米振興会が新たな表彰事業として創設しました。
この度、令和6年度の受賞団体が2団体決定しましたので、お知らせします。

1 賞の趣旨
山田錦の生産技術の向上や生産を通じた地域貢献などに著しい功績のあった生産者団体に対して、「藤川禎次」の名を冠した賞を授与することにより、シビックプライドを醸成し、山田錦の価値を一層高めるとともに、生産者の励み、持続可能な地域づくりに繋げる。

2 審査基準
県が特定する山田錦生産振興地域で、山田錦の種子生産もしくは栽培を行う個人もしくは生産団体のうち、長年に亘り本県の山田錦生産の維持向上に大きな功績を残すとともに、次代への継承に向けても取り組んだ者

3 令和6年度受賞者及び表彰理由
(1)吉川町山田錦村米部会(三木市)
生産者と酒蔵の深い関係で築かれてきた村米制度を、部会として一体化を図り、広域に取り組むことによる組織の強化、ブランド力強化、発信力向上に寄与し、吉川町山田錦の評価を不動のものとしました。さらに次世代への継承に向け、「二十歳の山田錦物語」で若手に農業、酒造りの知識、伝統を伝える取組を、「山田錦まつり」で、集落・地域・世代を越えた交流に取り組まれていることが高く評価されました。

(2)坂本営農組合(多可町)
酒蔵のニーズに応えるため、慣行栽培に加え、特別栽培、さらに有機JAS認証の「3本の山田錦」の取組が、多可町産山田錦のブランド化や、中山間地の栽培モデルとなり、他地域への波及に寄与しています。また、山田錦の米粉を活用した商品開発にもいち早く取り組むなど、これらの先駆的な取り組みが、地域農業の魅力を高め、村の内外の若手を引き付ける仕組みとなり、次世代への継承にもつながっていることが高く評価されました。

4 表彰式
(1)吉川町山田錦村米部会(三木市)
以下の、「美嚢地区酒米生産者大会」において実施予定
日時:令和7年3月8日(土曜日)10時00分~11時40分
場所:吉川町公民館

(2)坂本営農組合(多可町)
令和7年6~7月頃、「多可町酒米部会総会」にて実施予定

5 藤川禎次氏について
明治28年現加東市高岡に生まれる。昭和3年県酒造米試験地初代主任として酒米の研究に従事。昭和7年育成途中の「山田錦」の試験地場内や三木市吉川町金会での現地適応性試験を担当した。その功績は、「郷土百人の先覚者」(昭和42年兵庫県教育委員会発行)や兵庫県道徳副読本「きらめく」などで数多く紹介されている。