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プロジェクトを活用して、実際に海外留学した高校生の体験談をご覧いただけます。
初めて出会った、ラグビーの「楽しみ方」。-ニュージーランドラグビー強豪校のチームに参加-
留学してみたいと思った理由は、今も十分良い環境でやらせていただいているんですけど、もっとレベルの高い、違う環境も経験したいなっていうのがありました。ラグビーは高校から始めたんです。それも誘われたからたまたま。なのにやってみたらどんどんハマって。身体のぶつかり合いもおもしろいし、とにかく奥が深くて、いろんな魅力がある。人生をかけてやっていきたいっていうくらい今はラグビーが大好きなんです。でもこんなにおもしろいスポーツなのに日本ではまだ競技人口も全然多くはないし、面白さがやっぱりまだ世間には伝わってないのかなって思うんです。それってもったいない。だから「どうやったらみんなにラグビーを楽しいって知ってもらえるかな」「もっとこのおもしろさを伝えたい」って思ってます。だからラグビーがすごいポピュラーな国でラグビーをしてみたかった。それが自分にとっていい経験になるんじゃないかと思いました。
ニュージーランドで僕が一番見たかったのは、実際ラグビーがどのぐらい普及してるんだろうということだったんですが、僕が予想していたよりも国自体にラグビーがすごく根付いていて。公園の芝生にはラグビーのポールが立っていたり、学校でも昼休みは広場でみんなでラグビーしてたり。日本でもここまでラグビーが盛り上がったらおもしろいだろうなと思いました。やっぱりラグビーの楽しみ方が全然違う。日本ではまだまだ“部活でやる”とか“プロだったら仕事で”という感じしかないと思います。だからこれまで自分が知っていたラグビーと別の世界を知れたのがすごくよかったなって。あと、プレイ中も姿勢が違う。例えば今まではチームメイトとかがミスしたりすると「チームでやってるのに何やってるんや」って自分が思っちゃうこともあったりしたんですけど、向こうでは「しゃあないやん」という感じで。自分がミスしたのは、自分で悪いとわかるし、それを責められても、気分下がるだけかなっていうのも改めて思いました。ニュージーランドのチームメイトはミスしたらちゃんと慰めてくれるし、ちゃんと「ドンマイ!気にすんな。運が悪かった」っていう感じで。そういうのもやっぱ、いいなと。
試合中のタックルする瞬間。低くすることを追求し、怖さを半減させるということは、帰ってからも意識している。
行く前は、ラグビーにずっと真剣に、真面目に一直線って感じだったんですけど、帰ってきてからは、「ラグビーは楽しむもんや」っていう気持ちがさらに大きくなりました。誰かがミスした時にみんなで「ちゃんとやろうよ」っていう雰囲気は日本のいいところでもあるけど、やっぱり僕としては真剣にやりつつ、楽しむとこは楽しむということをニュージーランドから帰ってきてからは意識しています。でもそういうマインドの部分っていうのは、トレーニング方法とかとは違って、言語化するのが難しい。せっかく自分が感じてきたことをみんなに共有もしたいけど、言語化できることじゃないって思ったので、僕が感じたことや向こうの人がしてくれたことをみんなに対してやるぐらいしか、できることはないかなと今は思っています。いつかそういうマインドがだんだん伝わって、みんながちょっとでもそういうふうになったら、もっと良い雰囲気でラグビーができるだろうなって思ってます。留学に行く前も後も、僕にとってのラグビーは、全く変わりはなく、行く前からずっと楽しくて、人生で一番打ち込んでいて、一番好きなスポーツ。僕がラグビーに対して思ってるものは変わらない。ただ、「楽しいものなんだ」っていうのをニュージーランドに行って、さらに再認識できました。
室内トレーニングの様子。ラグビーに必要な筋肉や動きのトレーニング。
ウオーミングアップの様子。先に顔を触った方が勝ちというルール。日本とは違い、ウォーミングアップから楽しくやろうという雰囲気だった。
練習の様子。タックルが強すぎて、手を回したらいけないのに、回さざるを得ない状況に。
留学最後の週。学校で兵庫県のプレゼンテーションをさせてもらった。
試合中の様子。身体の強さに負けないよう意識して練習した。
石井さん(令和6年にニュージーランドへ留学)
ラグビーの強豪校の練習に約4週間参加。午前中は学校で英語を学び、午後は強豪ラグビーチームで人間性を高めるとともに技術を高める。
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