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留学した高校生の声~社会貢献編~

プロジェクトを活用して、実際に海外留学した高校生の体験談をご覧いただけます。

社会貢献分野で留学した高校生へインタビュー

貧困・教育課題×フィリピン

支援って「してあげる」ものじゃないんだ。現地に行って体感。

-フィリピンで貧困問題を考えるフィールドワークに参加-

 

発展途上国に対する自分の先入観を取っ払いたかった。

以前にカナダのバンクーバーに留学した時に仲良くなったのがフィリピンから来た学生だったんです。フィリピンの話をたくさん聞いて、文化とかおもしろそうだなって印象に残っていて帰国してからもネットで色々調べたりして。もともと工学とか建築とかの道に行きたいなと思っていたのですが、中でもインフラ整備や国際支援に関わる仕事がしたいなってぼんやりと考えていて。そういう仕事をするなら、自然災害が多くて貧困問題なども目にするフィリピンを現地で見てみたいと思ったのが今回の留学のきっかけです。あとはいわゆる「発展途上国」に対して自分が持っている先入観も取っ払いたかった。ネットでも情報としては手に入れられるとは思うけど、現地の人が私だけに話してくれること、私だから話してくれることってきっとあるはずだから。フィリピンを、自分の目で見て、自分で感じてみたいと思いました。

 


 

貧困地域に暮らす人々と話して気がついた「支援とは」。

実際留学してみて何より印象的だったのは、貧困地域と呼ばれる漁村に行ったときのこと。浜辺に小屋を建てて住んでいるようなところに現地の大学生と一緒にお邪魔したのですが、お話をしているとみなさん「足りないことももちろんあるけど、家族もいるし幸せだしここが好きだ」っておっしゃってて。早く抜け出したいって思ってるのかな?と勝手に想像してたので衝撃でした。「途上国支援」っていうと何かを「してあげる」みたいな印象だったのが、実際はみなさんも私たちのことを楽しませようとしてくれるし、子どもたちと一緒に遊んだり、本当に「してあげる」じゃなくて「一緒に場所を良くしていく」っていうことなんだなと。でも、そうやって新しい見方がでてくると、またどんどん疑問が増えていって。貧困地域の方達はすごい幸せそうにしてたけど、じゃあ例えばそこのコミュニティーから出てもっと高いお給料の職につけるとしたらあそこを離れるんだろうかとか。もっと聞きたかった、っていうのはいっぱいあって2週間じゃ足りないなってすごい思いました。

トタン屋根の家が並ぶ漁村。今回5家庭にインタビューした。おにぎりを提供したり、ダンスしたりと2日間訪問。「洪水があってもプール感覚でなれているよ」と住民の方。

 


 

私という人間を通して現地を知る。

今回行ってみてやっぱり思ったのは、私という人間が現地に行って実際に会ってしゃべってみるから、いろんな人といろんな話が出てくるんだなって。私がつたない英語で一所懸命話そうとするからかもしれないけど、向こう側もこの日本人にこういうことをわかってほしい、こういうことを深く考えてほしいって、話してくれる。そういう内容はネットとか本で得た情報とは違って、私の一部になった体感があります。消費してしまう知識とは全然違う。今回のそういった経験のおかげで、自分が進みたい道である、国際支援の具体的な将来の展望を持てた気がします。フィリピンで今回会ったような人たちと一緒に仕事できるのってすごい楽しいだろうなとも思う。現地に行かなかったら今の自分はなかったなって。そう思います。

 

10mはあるゴミの山の近くで生活しているコミュニティーも訪問。子供も働き手としてゴミの中からお金になるものを探して売って生活している。

 

週末に行ったギラマス島。マンゴーが有名な島で海水浴を楽しんだ。

 

プログラム参加者と。

 

野上さん(令和6年にフィリピンへ留学)

貧困や教育事情といったSDGs諸課題について約2週間、現地大学生とフィールドワークやディスカッションを行う。国際的視点を身に付ける。

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部署名:産業労働部国際局国際課

電話:078-362-3026

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