ここから本文です。
ようこそ知事室へ
【発表項目】
知事会見を動画で見る(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
1番目は、「淡路島ロングライド150-AUTUMN2025-の開催」です。
平成22年から淡路島のサイクリングイベントを開催してきました。
淡路島1周150kmのサイクリングコース、通称「アワイチ」を自転車で走る「淡路島ロングライド150」です。
今年度は、今秋と来春に2回開催します。
第1回は、9月15日に開催、募集を7月15日から開始します。
名称は「淡路島ロングライド150-AUTUMN2025-」とし、参加者や地元の方々と交流しながら走行するタイムを競わないファンライド形式で開催をします。
参加資格は18歳以上で単独150km以上のコース走行経験のある方が対象で、参加費は5000円です。
定員は300名で、申込みの先着順です。
7月15日から8月15日までwebサイトから受付を行います。
なお、第2回は3月下旬に開催予定ですので、別途ご案内をします。
コースは国営明石海峡公園をスタートして、時計回りで淡路島を一周するものになります。
サイクリストの疲れを癒すエイドステーションを2カ所用意しています。
1つ目は、サイクリストの休憩所やカフェが新たに整備された灘黒岩水仙郷です。
2つ目は、日本の夕日百選にも選ばれている名勝・慶野松原です。
淡路島のグルメも用意しています。
これは地元の皆さんにもおもてなしのご協力をして頂いています。
自転車で淡路島を一周する達成感、そして自然の豊かな美しさを味わって、心と体で島の魅力を堪能していただきたいと考えています。
ゲストライターとして、人気インフルエンサーの平野さん、バグかなさんにも一緒にチャレンジしていただくことを予定していますので、交流の輪を広げていただきたいと考えています。
ぜひ、興味ある方は応募していただき、美しい淡路の風景、そしてさわやかな風を感じながら、ロングライドへの参加を通じて、淡路島の魅力を感じていただきたいと考えています。
淡路島は、神戸や大阪からもアクセスがよく、利便性も高いところです。
前泊や後泊していただく形で淡路島の観光も楽しんでいただければと思いますし、令和9年度頃に予定している、鳴門大橋の自転車道の開通も控えていますので、そういったところにも繋がるようにしていくことが大事だと思います。
多くの自転車愛好家の方々に応募していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
2番目は、「丸山漁港「活用推進計画」の策定と事業者の公募~漁港施設を活用して、地域の活性化に取り組みます~」です。
少子高齢化により人口減少が県内各地でも直面していますが、そのような中で、漁業が盛んなエリアにおける地域の活性化も大事なポイントになってきます。
海や漁村が有する価値や魅力を活かしたいわゆる「海業」を推進していくことがポイントになっています。
これは国も積極的に規制緩和など政策を推進していますが、今回、県が管理する南あわじ市の丸山漁港において、都道府県レベルでは初となる活用推進計画を策定します。
漁業者が使っていない漁業施設を長期的に貸付等することになりますので、それにより、飲食店などを民間事業者に運営していただく、そこで投資をしていただくということに繋げていきたいと考えています。
そもそも「海業」という言葉ですが、先ほども申し上げたとおり、国でも、人口減少や高齢化が加速している漁村地域の活性化のために、漁港施設を活用して販売拠点や飲食施設、場合によって宿泊や交流拠点を整備するということで漁業が有する多面的な価値を提供していくために「海業」というものを推進しています。
こうした中で海業の推進を図り、そして漁業地域の活性化をしていくために、漁港の施設、具体的には岸壁や荷捌き所など、漁業者の減少により現在使われてない漁港関連の施設がありますので、そういったところを有効活用していくために令和5年5月に「漁港漁場整備法」が改正され、その計画を作ったところにおいて、民間事業者が施設を長期にわたり活用できるという制度が創設されました。
この制度では、漁港の管理者である地方公共団体である県や市が活用推進計画を定め、その計画の下、民間事業者を公募する。
そして、応募された事業者には特別措置として、最大で30年の長期にわたり漁港施設の貸付等をすることが可能になりました。
30年の長期になると、3年程度の貸付占有許可が一般的ですが、その場合、3年先にどうなっているかわからないということがあるので、民間事業者の積極的な投資が難しいという面がありました。
これはPark−PFIということで、公園などでは最近は兵庫県も赤穂海浜公園などで最大で20年間の指定管理も導入しており、公園では長期の指定管理や貸付が進んでいますが、漁業施設では今後、進めていくということが大事ですので、今回それをさせていただきたいと考えています。
ぜひ、丸山漁港をスタートにして、県内の県管理漁港や市町の管理漁港もありますので、そういったところで民間の投資を積極的に活用していく。
飲食店や交流施設など、6次産業なども積極的に展開していただいて、農山漁村の特に漁業地域の活性化に繋げていくことが大事だと思っていますので、積極的に事業者の皆様には提案をいただきたいと思っています。
活用推進計画の概要は、これは県が導入する際には、漁業協同組合や自治会、商工会などの地域の関係団体との連携協働が必要になりますので、合意形成を進めながら、今回、活用推進計画を策定しました。
事業期間は、令和7年度から令和36年までの30年間になります。
区域区分としてしっかりゾーニングをすることが大事で、本来、漁業者の皆さんが水揚げや仕分けなどをする漁業のエリアをしっかりとゾーニングしつつ、使われていない別のエリアを民間の皆様などに有効活用していただくために、今回、長期の有償使用ができるようにしていくものになります。
想定される事業内容は、地元でとれる水産物等を積極的に活用していただいた食堂やバーベキュー施設などの飲食提供施設、水産物の販売拠点、交流促進ということで、海のことを子供たちに学んでもらうという海洋の学習施設の整備、マリンスポーツで人気があるのが釣りですので、釣り堀の設置、こういったところは非常に人気が出ると思います。
特に、淡路島は関西圏から釣りで淡路島に行かれる方が多いところですし、釣りの愛好者は淡路島に来られるケースが多いですので、そういった釣りやマリンスポーツなどの振興にも繋がると思っています。
募集期間は、令和7年7月10日から8月8日です。
7月16日には現地で説明会を開催したいと考えています。
審査を経て8月下旬には事業者を決定していきます。
都道府県レベルは初めての取組みになりますが、こういったことを通じて積極的な民間活力の導入により、漁業地域というものを活性化することということに繋げていきたいと思いますので、多くの事業者の皆様からの提案を期待しています。
私からは以上です。
朝日新聞:
丸山漁港の活用推進計画についてお聞きします。
全国3例目ということで、どことどこでこれまでどんな取り組みがされてきていて、兵庫県内でこの丸山漁港以外に、この計画を今策定に向けて進めているようなところは、他にもあるんでしょうか。
その2点教えてください。
知事:
全国では3例目という形です。
他の県でいうと、ちょっとまた後で、事務的に説明させていただければと思いますけど、福岡県の糸島というところの加布里漁港、それから福岡の宗像市の鐘崎漁港ですね。
これはいずれも市が管理している漁港において、この推進計画を策定、導入したということを伺っています。
具体的なそれぞれの地域の内容については、また後ほど、事務方に確認いただければというふうに思っております。
県内ではですね、県管理漁港もあるんですけども、その中で新温泉町の居組漁港が海業の推進に取組む地区というものに指定されています。
今、居組漁港において、地元の漁協であったり、自治会など、それから地元の町で構成する協議会を設立して、内容を検討しているという状況ですので、具体的な取組み内容が決まっていけば、今回の丸山漁港と同じように、事業者の公募に向けた活用推進計画の策定につなげていくということになるんじゃないかなというふうに思っています。
福岡県(糸島市)では牡蠣小屋ですね。
それから、福岡県宗像市では、飲食店施設ですね。
そういったものを開設しているというふうに伺っていますね。
朝日新聞:
それから、今回の丸山漁港の計画策定で、交流人口の増加とかそういった活性化によって目指していく、その具体的な数値目標みたいなものっていうのは、何かあるんでしょうか。
知事:
そうですね。
具体的な数値目標は、これから事業者の皆さんとの公募の中で、しっかり詰めていくということになりますけども、実は、丸山漁港内では、すでに漁業協同組合が中心となって、水族館ですね、丸山水族館というものを、9月15日から10月6日ですね、これは去年の実績ですけども、開催をしていただいています。
大体1万3000人弱の入館者があるということで、そういった、すでにベースというものが1つありますので、1万3000人の方がこの丸山漁港に、地域内外から来られるということは、大変大きな経済効果もあると思いますので、こういった施設であったりとか、イベントの開催による参加人口、それから交流人口の拡大ですね、こういった1万3000人を超える、こういったイベントの開催であったりとか、そういったところもこれから大事なポイントになるんじゃないかなというふうに思っています。
朝日新聞:
斎藤知事を内部告発されました元西播磨県民局長が亡くなられてから、一昨日で1年経ちまして、それで今でもX上だと元県民局長の公用パソコンの中身とされるデータが拡散されているような状況が続いています。
それで情報漏えいに関しては、6月定例会見の方で、ご遺族への謝罪の言葉というのがあったかと思うんですけれども、この情報漏えい以外の部分ですね、懲戒処分の違法性が指摘されているという面もあると思うんですが、ご遺族に対して、県として謝罪、直接謝罪ですとか、もしくは県の対応について説明ですとか、直接何らかお会いになるようなお考えというのはおありでしょうか。
知事:
元県民局長がお亡くなりになられまして、1年が過ぎたという形になります。
改めてお悔やみ申し上げたいというふうに思っておりますし、県政へのご尽力、そしてご貢献には感謝申し上げたいというふうに思っております。
県としては先般の外部に県保有情報が漏えいしたということで、管理すべき立場にある県として、やはり元県民局長、それからご家族にご迷惑をかけたということについては、先般よりお詫びを申し上げているというところです。
ご遺族に対して、県の人事課などから、そういった謝罪の意というものは伝えさせていただいているという状況です。
直接謝罪をさせていただくということも、話の中では出ておりましたけれども、ご遺族の方の意向もありましてですね、対応については、そういった状況になっているというところです。
朝日新聞:
ご遺族の方に謝罪の意を伝えたということで、いつ付けで、どのようにお伝えになられているのでしょうか。
知事:
詳細については、ご遺族の意向もありますので、差し控えておいた方がいいかなとは思いますね。
人事課の方から、そういった意を、ご遺族の代理人を通して話をしているということですので、ご遺族に直接お話をしているというわけではないというふうに聞いていますね。
朝日新聞:
知事のお名前で何らかメッセージをお伝えになっているという、そういうことですか。
知事:
そこの詳細は、お相手もあることですから、差し控えた方がいいかなとは思いますけども、県として、漏えいしたということについては、ご遺族の代理人に対して、人事課の方からお話をさせていただいているというふうには聞いています。
朝日新聞:
いつ頃の話かというのも差し控えられるということでよろしいでしょうか。
知事:
今回の漏えい問題についての第三者委員会などの結果が出た後にだと思いますけども。
朝日新聞:
第三者委員会の指摘を受けられて、元県民局長の懲戒処分を見直すといった、知事として何らか、名誉回復等をされるお考えというのは今のところいかがでしょうか、改めてお聞きします。
知事:
それはこれまで申し上げさせていただいたとおりですね、変わりありません。
朝日新聞:
それから文書全体に対する県の対応の違法性というのは、懲戒処分以外にも指摘されているところでありますけれども、対応が適切だったとされる知事のお考えはお変わりないでしょうか。
知事:
そうですね。
これまで述べさせていただいたとおりです。
時事通信:
項目内で、淡路島ロングライドについて、去年やらなくて、今年は2回やるという話ですけど、詳細は担当課に伺おうかと思うんですけれども、関連した大鳴門橋の自転車道整備の状況を伺いたいなと思います。
知事:
去年は小規模で開催したんでしたか、それはちょっとまた担当課の方に聞かせていただきます。
去年は1回、少人数規模で開催をさせていただきましたが、思いのほか、やはり募集が多くて好評だったということで、実行委員会の中で調整をして、年に2回開催するということでやっていくということになったということです。
それから、大鳴門橋の自転車道の整備については、現在、徳島県との共同事業になりますので、それぞれで予算措置をして、対応しているということで、令和9年度の完成に向けて、鋭意工事を進めているという形になります。
時事通信:
項目外で、大阪関西万博が13日に会期折り返しとなるんですけれども、フィールドパビリオンやひょうご楽市楽座など、会期前半の県内の誘客の成果はどのように評価されていますでしょうか。
知事:
万博から間もなく折り返し点という形になります。
ひょうごフィールドパビリオン、楽市楽座についての誘客状況ですが、今、手元には資料がありませんので、またおって企画当局の方から説明させていただきたいと思いますけども、ひょうごフィールドパビリオンも、おかげさまで少しずつ認知というものは上がってきたというふうに考えています。
先日の万博会場で行われたフィールドパビリオンフェスティバルについても、大変、想定を上回るお客様が来ていただいたというふうに報告を受けていますし、あとは関西パビリオンの中のひょうごゾーンの中でも、ぜひ兵庫県に伺ってみたいという方も、大変多いということですから、定量的のみならず、定性的にもですね、ひょうごフィールドパビリオンを訪れる方というのは少しずつ増えてきているということだと思いますので、それはこれからもですね、しっかりやっていくということが大事だと思います。
それから、ひょうご楽市楽座については、当初パークアンドライドの利用状況が大変想定よりも少なかったということもあってですね、来場者数というものがなかなか伸び悩んだということもありましたけれども、少しずつパークアンドライドの利用者も増えてきていると、これは万博協会が割引制度など積極的なPRなどをしていただいたということだと思いますけれども、これから夏休みの時期にもなりますので、多くの方がさらに来ていただくということを期待していますね。
時事通信:
トランプ大統領が、日本からの輸入品に8月から25%の関税を課すという方針を示したんですけれども、県内産業への影響をどう考えていらっしゃいますでしょうか。
今までも相談窓口の設置や、融資条件の緩和をしていますけれども、これまでの相談状況や今後の新たな対応があれば教えてほしいです。
知事:
8月1日から25%の相互関税が課される予定だということが明らかになりました。
現行10%ということですので、これが発動されれば、やはり経済への影響というものも懸念されるというふうに考えています。
特に兵庫県はものづくり企業が、中小企業を中心に多いということです。
それから、海外輸出ベースを額で見ますと、アメリカの割合が約20%、輸出額でいうと、約1兆6000億円ということになっていますので、やはり機械や化学製品などを中心に、影響が懸念されるということになります。
それから、地場産業における影響というものも懸念されておりまして、対米輸出で一番多いのは日本酒ということになりますので、そこが、輸出額全体の25%程度ですね、輸出しているということが推計されていますので、そこの影響は大きいと。
それから、もう少し具体的に言いますと、三木の金物であったりとか、マッチも、実は県内の主要な地場産業の1つではあるんですけども、対米輸出で言いますと、三木の金物は約16億円ですね、工業製品の部品などを輸出しているということが多いということと、マッチについても、約9億円(事前確認した情報に誤りがあり正しくは約1.5億円)程度ということで、これはホテルや旅館などにおける、要は提供品ということでされていますので、こういったところの地場産業の影響というものも大変懸念されるということになります。
すでに兵庫県は6月補正で補正予算を成立させていただきましたし、相談窓口については4月から開設されておりまして、現在、約30件程度の相談が来ているということです。
内容については、資金繰りに関する相談が多いということですので、引き続き、資金繰りへの支援であったり、あとは販路開拓や、そういった多面的な観点で、予算などに基づいて、しっかりと支援をしてまいりたいというふうに考えております。
産経新聞:
参院選についてお伺いします。
知事も以前、物価高対策が大きな焦点というふうにおっしゃっていましたけど、それに関連して今消費減税か現金給付かというようなテーマでよく議論されていると思います。
知事はどちらが適切だと思うのかというのを含め、また、消費減税について知事のお考えを教えてください。
知事:
県というよりも、個人的な見解なるのかもしれないですけども、私はやはり、減税というものは、特に消費税については、社会保障の財源としての位置付けがありますし、これは地方自治体への影響というものがかなりありますから、そこについては、やはり財源の確保をどうするのかという議論をした上で、しっかりやっていくという意味では、そこはできればいいんですけれど、なかなか代替財源は見つからないというふうに思いますので、そこは慎重であるべきというふうには考えていますね。
一方で、給付についても、やはり、かねてより申し上げていますけど、現金による給付というものは、かなり時代としてはそぐわなくなってきているんじゃないかなというふうに思っています。
はばタンPay+をさせていただいておりますけども、あれもやはり、デジタルですね、スマートフォンが1人1台時代になっている今ですね、現役世代を中心に物価高に苦慮されている世帯などに、速やかに支援をするためには、プレミアム付きのデジタル商品券というものが、やはりスピード感含めまして大変早いですし、あとは事業者さんの手数料もなかったりとか、また自治体の負担も軽減されると、かつ、発行額の消費率は99%近いですから、地域経済への波及効果も大きいということで、私は給付をやるにしても、今の現金給付では遅いですから、やはりデジタルを使った、具体的にはデジタル商品券の推進を、やはり国においてもしっかり検討していただくということが大事だと思っています。
産経新聞:
これも参院選に関連するんですけど、今県庁前にNHK党の立花さんが来て演説をされているかと思うんですけど、こうした国政選挙である参院選において、立花さんにご自身の名前が挙げられているという、このことについて率直にどう受け止めていらっしゃるか教えてください。
知事:
参院選において現在、選挙戦が展開されていまして、各候補者が兵庫県選挙区においても、立候補されて、選挙戦をされているという状況にあります。
個別の候補者の主張について、私は言及するということは差し控えたいと思いますが、それぞれの候補者が政策や考え方をしっかり保障されると、そしてそれに基づいて、有権者の方がご判断されて、ぜひ投票に行っていただくということが大切だというふうに思っています。
産経新聞:
ご自身の名前が立花さんによって挙げられているという、そういう状況なんですけど、率直にどう感じていますか。
迷惑だと思うのか、何の感情もないのか。
知事:
個別の候補者の主張や意見に対するコメントというものは差し控えたいというふうに思います。
それぞれの候補者が、意見や政策を主張されて、それを有権者が判断するということだと思います。
産経新聞:
先週の会見でもお伺いしたんですけど、立花さんによって告発者の私的情報がまた先週の会見の後も拡散されていまして、そのポストに1万「いいね」以上ついていましたけども、そのことに対して受け止めをお願いします。
知事:
投稿の内容について、私は承知しておりません。
個別の投稿内容についてのコメントというのは、承知してないのでできませんけども、県として、これまでの情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)の法令に基づいてこれまでも対応してきましたので、担当課の方でしっかりその辺もですね、その対応を検討して対応しているというふうに考えています。
産経新聞:
対応されているということですけど、拡散が続いていますけど、知事として、呼びかけはされないんでしょうか。
知事:
県としてすでに呼びかけ、そして法令等に基づくしかるべき対応をさせていただいておりますので、それを引き続きしっかりやっていくと。
そしてSNSについては、利用される方が適切に利用するということが大事だということを引き続き呼びかけていくということだと思います。
産経新聞:
そのSNSの適切な利用が大事というのは、私的情報を拡散しないでくださいという意味でおっしゃっているということでいいですか。
知事:
これまで申し上げたとおりです。
要するに、県保有情報については、これまでですね、すでに情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)の関係の法令に基づいて、県として対応すべきことはさせていただいておりますので、引き続きそれを、対応を検討、そして実施していくということですね。
神戸新聞:
産経さんに続いて参院選の件なんですけれども、その争点の1つとして、外国人の問題というのが急浮上してきていてですね、兵庫県内には14万人の在留外国人が住んでおられて、担当課によるとこれ全国7位の数字だそうなんですけども、まず県知事としての認識をお伺いしたいんですけれども、県として令和3年の3月に外国人の共生を謳った、「ひょうご多文化共生社会推進指針」というのを定めておられるそうなんですけれども、兵庫県としての外国人施策はこの指針に基づいて進められているという理解でよろしいでしょうか。
知事:
そうですね。
外国人共生についてはこれまで、兵庫県というものは、明治(前)以来、開港をした、対外的にオープンになった地域の1つでありますので、それ以来外部の方が旧居留地や、そういったところに住まれてきたという歴史がありますので、そういったところを踏まえて、外国の方と共生する社会づくりというものは、これまでやってきたということですので、引き続き、そこをしっかりやっていくということが大事だと思います。
神戸新聞:
この指針だと、県内の在住の外国人の人は県民であるという趣旨のもとに外国人県民という名称を使うと、5つの重点施策として、外国人県民の人権尊重ということを謳っていて、差別的言動が依然として残っている中で、ヘイトスピーチなどの問題が生じていると指摘していますが、知事としても現状の外国人に関する問題意識、課題認識としてはこういう認識で変わりないでしょうか。
知事:
やはりヘイトスピーチや、差別をするということはよくないというふうには考えていますね。
そういった対応を、共生社会づくりに向けてしっかりやっていくということが大事で、来週の月曜日に、外国人県民共生会議、これは平成11年の、当時は貝原知事ですかね、その時に設置をされた、おそらくそれは震災の後で、各種のコミュニティが、復興に向けて大変立ち上がりつつある厳しい状況にある中で、外国人も兵庫県にはですね、多様な方が住まれている中で、そういったコミュニティというものもしっかり支えていく必要があるということで、平成11年から県民共生会議というものを開催してきまして、今回、震災から30年という節目になりますので、その共生会議というものも開催させていただいて、いま一度、今ご指摘いただいた指針とかですね、やはり各コミュニティの当事者の方の声も伺いながら、共生社会に向けた取り組みを、進めていくということで、特に防災対策をテーマに、議論をしていきたいというふうに思っています。
神戸新聞:
その上で、今回の参院選では、一部の候補者たちが、外国人の犯罪が増えているといった、虚偽の発言や、黒人やイスラム系の人たちが集団でいると怖いと、白人だとそんなに恐怖を感じないというような差別的な発言をされているんですけども、こうした排外的な主張について、今の県の指針に照らして、知事としてどう思われますか。
知事:
各政党候補者の詳細な主張等は、私は全部承知しているわけではないので、各個別のコメントについては差し控えたいと思います。
外国人に対するヘイトスピーチや、そういった人権を損なうような対応というものは日本人としても、控えるべきだというふうに思っていますので、そういう意味でも、共生する社会づくりに向けての取り組みを、これまで兵庫県がやってきたことをしっかりこれからも続けていくということが大事だと思いますね。
神戸新聞:
特定の主張じゃなくて、個人とかイスラム系とか、特定の人種を名指しして批判することっていうことに関してはいかがでしょうか。
知事:
それは今回、条例化を検討しているSNS等における誹謗中傷に関する条例においても、やはり、人種等に対する特定の誹謗中傷というものはよくないということも想定していますから、そういったところがやはり、避けるということが大事だというふうに思っていますね。
神戸新聞:
今、各党が公約に盛り込んでいるのが、外国人の入国管理とか国内での投資不動産取得の規制などについて、公約に盛り込み始めているんですけども、この点、政治家として斎藤知事はどういうふうに思われるのかってことをお伺いさせてください。
知事:
何か違法なことや、ルールを逸脱した対応をされるということに関しては、しっかりこれは毅然として対応していくということが大事だというふうに思っています。
そこはこれから政府の方も、内閣官房に組織を作って、対応を検討していくということですから、そういった法的な観点、違法なことをされている方についてはきちっと、対応していくということが大事だというふうに思っていますね。
一方でやはり我々の今の社会の中で、農業もそうですし、先ほど申し上げた漁業、それから日常で言いますと、コンビニも含めて、やはり我々の生活を今食料も含めて、多くのところに、外国人の方が労働としてやっていただいているということは現実としてありますので、その中で我々の今の生活というものが一定あるということも、現実としてありますから、そういったところをやはり踏まえながら、きちっと共生社会としてのあり方というものを議論していくということが大事だと思います。
神戸新聞:
現状、外国人無しでは生活がなかなか成り立たないという認識であるということですかね。
知事:
やはり福祉の現場、農業の現場も、特定技能や技能実習生とかですね、多様な方が今来ていただいていまして、それが無ければ事業者さんもやはり業が成り立たないという現状は、やはりありますから、それをしっかりどういうふうにこれからしていくのかということと、一方で、やはり違法なこととか、そういったことが、状況としてあるんであれば、そこをしっかり是正していくということの、こういったところのやっぱりバランスというものがすごく大事だというふうに思っていますね。
神戸新聞:
最後もう1点なんですけども、もうひとつ争点となっているのが選択的夫婦別姓についてなんですけども、この点についても知事はどうすべきなのかとのご見解あれば、お伺いさせてください。
知事:
私はそこについては特に何かどちらがいいとかっていう思いを持っているということはないですね。
やはり男性の方も女性の方も、今仕事をされるということが本当に結婚されてからも一般的になっていますから、そういった際に、やはり旧姓を利用するということが、引き続き、仕事をする上でやはりスムーズにいくということなどあるんであれば、引き続きそこをしっかり利用していくということが大事だとは思います。
NHK:
幹事社の朝日新聞の質問に関連してなんですけども、人事課を通してご遺族の代理人の方に謝罪をされたというところで、いつ頃の話かのところで、今回の漏えい問題の結果が出た後というふうにおっしゃいました。
これは、どっちの第三者委員会の結果とか分かりますかね。
知事:
ちょっとそこはまた確認をさせていただいてお伝えしたいと思いますけども、そこも含めて詳細なことになりますので、今申し上げているのは、所管課である人事課からご遺族の代理人に対して、話をさせていただいたということですね。
NHK:
お話ということは書面で出されたのかそれとも口頭で直接やられたのかそこはいかがですか。
知事:
そこは人事課の方に確認いただければと思いますけども。
NHK:
1個確認なんですけども、今回、人事課を通して県としてご遺族の代理人の方に対して謝罪をされたというところで、それは知事のどういった思いから、この間の6月議会とかでもお詫びを述べられていましたけれども、今回改めて人事課を通じて、代理人弁護士に対して謝罪をされたということで、それはどういった思いからされたんでしょうか。
知事:
そうですね。
やはり、県保有情報が漏えいしたということで、本来、県として管理すべきものが、外部に漏えいしてしまったということで、その点について、元県民局長そしてご遺族の方に対して、管理をきちっとできていなかったという意味を含めまして、代理人に対して、県としての思いを伝えさせていただいたということですね。
NHK:
一応確認ですけれども、直接知事がご遺族の方に謝罪をするというお話も出ていたけれども、ご遺族の意向もあって今回のような対応になったという理解でよろしいですか。
知事:
そこはちょっと詳細になりますので、私としては直接させていただくという思いはありましたけども、やはり県がご遺族の代理人に話をさせていただく中で、ご意向を踏まえて、現時点で私は直接させていただくことにはなっていないということ。
ただ、会見の場でも謝意はお伝えしましたし、代理人を通じて謝意についても伝えさせていただいているというふうに確認しています。
読売新聞:
今の質問にちょっと関連してなんですけれども、直接謝罪するという気持ちもあったということなんですが、今も直接謝罪したいというお気持ちは、知事ご自身はお持ちでしょうか。
知事:
そうですね。
思いとしてはありますけども、ご意向を踏まえて、対応していくことが大事だと思いますね。
読売新聞:
人事課から代理人側に謝罪をされた後、代理人を通して、何かこう反応というものはご遺族側からありましたか。
知事:
そうですね。
その点は、人事課の方に確認していただければと思います。
関西テレビ:
丸山漁港の活用推進計画について伺います。
30年の長期契約というところで、投資が行いやすいというメリットというふうに先ほど言及されましたけども、一方で頓挫した場合の地域経済に与える影響といったところも懸念されるかなというところもあると思います。
選定にあたってどのようなことに留意されて、また、その投資に期待されるか、改めて教えていただけますでしょうか。
知事:
今回のポイントとしては、マックスで30年のいわゆる貸し付けになりますので、30年という長期貸付の中では、民間企業の皆さんも、その辺はやはりシビアに事業計画をしっかり投資に対するリターンを計算しながら算定しながら、計画づくり事業案づくりをされて、それで手を挙げてくるとは思いますので、一定、手を挙げられる事業者におかれては、淡路の持つポテンシャルであったりとか、そういうところを踏まえてしっかり実現可能なビジネスプランというものを提案されるというふうには思っています。
ただ、事業者がやられる事業については完全にリスクがゼロかということは、それはあらゆる企業誘致も同じようなケースはありますので、企業誘致には成功したけども、やはり工場等を撤退して閉鎖するというのは、これはあらゆるケースでゼロではないということですが、そうならないように、やはり県と地元の市、それから漁業者が、しっかりPRとか含めて、取組みを後押ししていくということが大事だというふうに思っています。
関西テレビ:
こういう民間活力を活用した事例の場合に民間の個別のサービス業の発展に繋がるということがあっても、なかなかこの地域の産業群として捉えたときの波及だったりとか、地域漁業全体の発展に繋がりにくいという課題もこれまでの事例でもあると思います。
そういったところをどう課題として見られていて、でも実際、今回はどう地域全体として波及させていくかといったところを教えてください。
知事:
そうですね。
大事なご指摘のポイントだと思います。
あくまで今回は点としての飲食店施設、それから交流施設を作っていくということになりますので、果たしてこれが地域全体の波及効果がどれくらいあるのかというところだと思いますけども、やはり大きなポイントでいうと、この丸山地域含めた淡路もそうですけど、漁業エリアというものは、やはり漁業というものが地域を支える主要な産業だということだと思います。
魚を採られている方の雇用であったりとか、それがいろんな形で売り先が確保されるということで、地域経済や雇用に与える影響というものがやはり裾野が広い地域ですので、こういった飲食店施設とかの核ができることによって、地元経済への波及効果というものは広がっていくと思いますので、そこは逆に言うとこういった施設ができるからこそ、地域の雇用や経済を活性化していく裾野が広がっていくということに繋がっていくようになるというふうに考えていますし、そうなるように、地元の食材品をしっかり提供するということに力を尽くしていくということが大事だというふうに思いますね。
日経新聞:
先ほどご言及があったSNS条例、今ご検討中のものについて伺います。
以前も、私の方からお伺いをしたんですけれども、先ほど外国人の方に対するヘイトスピーチのお話で、ご言及を今知事いただいたと思うんですけれども、具体的に何か内容が固まってきたのかなっていう所感も今受けましたので、改めて内容の進捗であったり、条例を制定することで、今分断が進むような状況を解決できるようなものになるのかということを伺えればと思います。
知事:
条例案については、現在パブリックコメントに向けて調整をしているというところになります。
すでに有識者会議などで議論していただいたことをベースに、条例案の骨子、ひな形というものを作っていくという段階です。
今後、パブリックコメントをして年度内のできるだけ早い時に、議会への上程を目指していきたいというふうに思っています。
日経新聞:
年度内であればこの先9月か12月にあるかなと思うんですけれども、早い中だと9月、あとは年末というところですけど、所感としてはどのあたりで出したいということはありますか。
知事:
パブリックコメントをやりますので、9月はなかなか間に合わないんじゃないかなと思いますので、早ければ12月だと思いますね。
日経新聞:
ちなみに今の県民の皆さんのこの分断について、この条例が何か、少しでも役に立つというか、寄与するんじゃないかというところについてはいかがでしょうか。
知事:
この条例の趣旨というものは、SNSにおける誹謗中傷等の防止について、しっかり啓発や、それから相談体制の強化なども含めてやっていくということで、適切なSNSの活用につなげていくということが大事だということをしっかりやっていこうということですので、国の法令やガイドラインなども含めて、しっかりやっていくということが大事だというふうに思っています。
共同通信:
大きく2つ伺います。
話題変わるんですが、先月女子児童の盗撮画像などSNSで共有したとして、名古屋市立小の教諭等が逮捕される事案がありました。
文部科学省が1日付で服務規定の徹底を求める通知を都道府県教委に出したと記憶しているんですけれども、こういうことがあったという事案に対する知事の受け止めと、あと県教委として、例えば市町の教育委員会に何かこう対応とか報告とかを求めるとかそういうことがあるのかどうか、お聞かせください。
知事:
小さなお子様、児童、生徒をお持ちの保護者にとっては、先般の名古屋市を含めた、やはり校内でのわいせつな事案というものは、大変心配にもなりますし、そういったところは本当に大変残念なことだというふうに思います。
文部科学省も、こういったことを踏まえて、全国に対応をしっかり促す通知もされたというふうに思いますので、そこは県教育委員会が、各市や町に対して文科省からの通知などをしっかり伝達する形で、意識というか、対応をですね、できることをしっかりやっていくということになるんだというふうに思います。
共同通信:
一部では学校に防犯カメラ設置などを求める声も上がっているんですけれど、議論とか課題よくあると思いますが、その辺はどうお考えでしょうか。
知事:
防犯カメラの設置については1つの考え方だと思いますけども、教室の中に設置するということについては、やはり生徒のプライバシーの観点での懸念もあると思いますので、これは設置者である、市町教育委員会ですね、小学校中学校で言いますと市や町が設置者にもなりますから、そういったところが学校関係者と合意形成をどうしていけるかというところにはなると思いますけれど、現時点では一定のやはり心理的な面も含めて、ハードルはあるんじゃないかなとは思いますね。
今後、やはりそうはいうものの、生徒の安全を守るために設置するということが、これは国含めまして、議論が積み重なっていた上でどうするかということが大事だと思います。
共同通信:
新潟県上越市の中川市長が、公務中の懇談の場面で三田市産の酒米で作った日本酒を称賛する一方で、食用米はまずいという発言をしました。
先日、三田市の田村市長が抗議状を送って、三田市や兵庫県の農業、農業者の努力が産品に込められた思いを愚弄するものなどと記載したんですが、受け止め等あればお願いします。
知事:
上越市長の発言の詳細は確認していませんが、報道ベースでは見ておりますけれども、大変残念なご発言だというふうに思います。
やはり自分のところの食べ物が美味しいということは、積極的にPRするということが大事ですし、ただ、その際に他の地域とか、他の品種の差で、別のところが美味しくないとか良くないとかという形で、結果的にPRに繋がるようなことになるような発言というものは、やはり残念であったというふうに思っています。
私自身、我が家は三田米でして、三田米、実はすごく美味しいんですよね。
ここで(モニターに)出させていただいていますけれども、三田米の前に兵庫県の米なんですけど、特Aランクっていう最高評価の食味のランクがあるんですが、これ全国で39の産地の品種が指定されるんですけども、兵庫県産米というのは、2地区ですね、「県北コシヒカリ」と、「県南きぬむすめ」というものが指定されていて、兵庫県は39のうちにですね、複数地域が指定されている都道府県もそんなにはないので、そういった意味でも兵庫県産米は高く評価されているということになります。
それから、今回の三田米ですけど、結構おいしいお米でして、三田米の主食用米の作付面積のうち、要は味がいいという、良食味というんですけど、その味がいい品種の作付割合というものは、30年間で、かつては35%ぐらいだったのが、今80%を超えているんですよね。
三田米のコシヒカリとか、大変美味しいので、我が家も三田米でして、これは非常に価格もお手頃で、それから味もやはりしっかり美味しいということで、おすすめの品種だというのは実は私は前から思っていたので、大変おいしいお米ですから、そこはぜひ県民の皆さん、それから全国の皆さんにも、兵庫県産米、そして三田米というものは、大変美味しいお米だということを知っていただきたいというふうに思っていますね。
それが生産者の皆様にとっても力になるというふうに思っています。
毎日新聞:
先ほど、関西万博が折り返しになったという話になりましたけれども、それで、フィールドパビリオンでの入り込みの話が出ましたが、JR加古川線の件なんですけれども、JR西日本はですね、この万博期間中の西脇市以北の西脇市谷川間の利用状況は、勢いがつかなければ、万博終了時にこの地域の交通のあり方を考えるそういうステージに移行したいという意向を示していまして、先日ありましたワーキンググループの会合でも同じような考えを改めて強調していました。
正式なデータはまだ出てないんですけれども、万博期間中、利用状況が跳ね上がったったか、増便もしていますが跳ね上がったかというと、そうでもなくってですね、このままではあまり状況は変わらないんじゃないかと思うんですけれども、何らかのてこ入れ策をお考えになっていますでしょうか。
知事:
そうですね。
万博期間中に、JR西日本さんがご尽力いただいて、便を増やすことを含めて対応していただいたということは感謝申し上げたいというふうに思っています。
ローカル線の問題については、兵庫県のみならず、全国でも大変、経営状況における赤字路線があるということは、もうこれはかねてから課題になっていたというところです。
これはなかなか即効性のある妙案というものはないんですが、一方で、地元もですね、活性化協議会などを作って、兵庫県もそうですけれど、少しでも通学であったりとか、いろんな形で使っていただけるようなキャンペーンもやってきましたので、そういったところを引き続きしっかりやっていくということが大事だと思います。
前提としては、やはりJRさんもコロナの頃は、経営状況が通勤される方の減少によって厳しくなったということがあったので、この議論がスタートしたというふうに記憶していますけど、現在はコロナが明けて、通勤状況それからインバウンドも含めて、鉄道の利用者というものはかなり回復しつつあって、かつ経営もですね黒字になってきているというところですから、そういった観点から、赤字路線の問題というものは、それはリダンダンシーというんですかね、ネットワーク全体で鉄道ネットワークというものが支えていくという意味では、赤字路線については、黒字のところでしっかり補完しながら、全体としての地域ネットワークを維持していくという基本的な考え方を、もう一度JRさんも堅持していただくということが大事だと思いますし、これは我々もこれまで伝えているところですから、そういったところは我々もいろんなキャンペーンとかの努力をしつつ、そもそもの鉄道ネットワークのやはり全国あまねく所にユニバーサルサービスを提供していくという、本来の鉄道事業者としての経営の観点、民間事業者になっているので、やはり経営の合理化していかなきゃいけない面はあるというのは理解できるんですけれども、やはりもともと国鉄ですね、JRになってからも、兵庫県からも鉄道の電化であったりとかそういったところに一定の公的支援もしてきましたので、そういった観点を踏まえると、公共性が高い事業ですから、赤字というだけで、廃止の議論をするのではなくて、やはり経営全体として黒字のところをしっかり活かしながら、赤字路線を維持していくという考え方を、JR西日本さんにはしっかり抱いてほしいというふうに思っています。
毎日新聞:
そうすると、知事として、JR側としては今の状況でいくと、おそらくそんなに回復しないということで、あり方の協議をしたいということになるんだと思うんですが、その議論にはそんなに乗れないということですか。
知事:
地元の西脇市などもですね、そこはやはり鉄道路線の堅持をしっかりしていくということが、これは総意としてありますし、そこは今申し上げたとおり、できるだけローカル線のネットワークを堅持していく方向で議論していただくということが大事だというふうに思っています。
フリー記者A:
先々週の会見で、公益通報者保護法の定める体制整備義務における法定指針に3号通報が含まれるかどうか、知事の見解と消費者庁の見解は同じなのですかとお尋ねしたのですが、消費者庁の指摘は重く受け止めるというご回答しかいただけませんでした。
このほど開示された消費者庁の応接録を見ると、消費者庁の参事官室の林さんという方に、山本県政改革課長は、消費者庁の法解釈について、知事も理解しており、齟齬はないというふうなお話なっているんですけれども、知事は、山本県政改革課長には法解釈は同じだというふうにおっしゃられたんですかね。
知事:
ちょっとやりとりは、私は詳細は承知していません。
フリー記者A:
やりとり、ここにコピーあるんで、すごく短いので見ていただければいいんですけども、国の公文書です。
知事:
公益通報者保護法制度についてはこれまで申し上げてきたとおりですね。
消費者庁の通知等については重く受け止めていると。
県としても、今回の法改正などを踏まえて、1号通報2号通報3号通報、いわゆる公益通報者に対しまして、法の趣旨を踏まえた体制整備をしっかり行っていくと。
フリー記者A:
法改正のことを聞いているんじゃなくて、現時点での知事の法解釈についてお伺いしているので、改正の話じゃないんですよ。
知事:
ですから、これまで申し上げてきたとおりですね。
フリー記者A:
山本県政改革課長は、知事も理解しており齟齬はないとおっしゃっているんです、国の公文書でね。
これがもし違うんでしたら、山本県政改革課長が、勝手に知事の心の内を忖度して、向こうに言ったってことなんですかね。
知事:
ですから、公益通報者保護制度については、これまで申し上げていたとおり、消費者庁の通知については重く受け止めているということですね。
その点については、これまで申し上げてきましたので、その点をご理解いただければと思います。
フリー記者A:
5月22日に、消費者庁は、公益通報者保護法に係る対応の徹底についてという通知を、全国の全ての自治体に送りました。
これは地方自治法に基づく技術的助言です。
翌23日に、県が公益通報者保護制度の適正な運用についてという、事務連絡ですか、県政改革課長の名前で、県のいたるところにお送りになっているんですけれども、この通知について、神戸学院大学の上脇教授が、兵庫県に情報開示請求をして、上記の通知に対する知事のご意向の分かる文書、もしくは兵庫県職員に対して上記の通知を出すことについての知事の意向が分かる文書というのを、情報公開請求されたら、文書不存在という答えが返ってきたんですけれども、この技術的助言が出た後、知事は、県の職員の方とディスカッションとか指示とかなされなかったということなんですかね、この文書不存在というのは。
知事:
消費者庁からの通知については、しっかり重く受け止めていくということですね。
担当部局については、そういった通知の趣旨を重く受け止めて、しかるべき庁内の周知などの対応をしたということだと思いますね。
フリー記者A:
知事は、別に部局にはこの技術的助言についての指示とか、ディスカッションはされてないという、勝手にやったという認識でいいんですかね。
知事:
ですから、公益通報者保護法については、これまで申し上げてきましたとおり、消費者庁の通知などについては、しっかり重く受け止めているという状況ですね。
担当部局の方は、それは国からの通知等が来れば、これはしっかり関係部局に周知をするということは、これまでもしっかりやってきていますから、それに基づいてしっかり対応したということだと思いますね。
フリー記者A:
消費者庁が5月22日に全国に発布した通知では、3号通報した者も含めて、措置をとることを求めている部分もあります、というところにアンダーラインが引いてあるんですよ。
ところが、翌日に、兵庫県が出した「適正な運用について」に関しては、3号通報に係る公益通報についても、法の趣旨を踏まえて、現在のご対応いただいているところですが、より具体的な対応方法について、今後検討を進めていきますとしか書いてないんですよ。
今後検討を進めていきますというのがよく分からないんですけど、何の検討しているんですかね。
知事:
それは担当課の方に聞いていただければと思います。
フリー記者A:
知事はご存知ないんですか、何を検討されているのか。
知事:
ですから、公益通報者保護法については消費者庁のなどの通知は重く受け止めていまして、これからも含めて、法改正の内容を含めて、体制整備をしっかりやって。
フリー記者A:
法改正の話をしているんじゃなくて、現行法での知事の法解釈についてお尋ねしているんですよ。
最後に、その23日にね、兵庫県が県内に発布した事務連絡では、1号通報と2号通報という文言しか、参考というところにないんですよ。
これ上脇教授は、兵庫県は3号通報は保護しないというふうに読めるとおっしゃるんですけれども、兵庫県は3号通報者は保護対象になっているんですか、なっていないんでしょうか。
知事:
ですから、これまで申し上げたとおり、法の趣旨を踏まえてしっかり体制整備をしていくということだと思います。
フリー記者A:
兵庫県で3号通報した人が保護されないということになると、また新たな犠牲者が出てくるので、そことはっきりさせたほうがいいと思うんですけれども。
知事:
ですから、先ほど来申し上げているとおりですね。
しんぶん赤旗:
公益通報と文書問題についてお伺いします。
6月6日の県議会代表質問で、公明党の里見議員の質問に対して、知事は次のように答弁しました。
1号通報につきましては、知事や幹部職員が通報対象となる場合、利益相反を回避すべく、通報対象者が事案に直接関与しないことを徹底しておりますと。
ちょっと少し飛ばして、今後2号通報3号通報に関しても同様の対応を検討してまいりますと、述べました。
これは、新たに踏み込んだね、重要な答弁だと思います。
この方向が望ましいと打ち出したということですね。
つまり利害関係者は事案に関与しないという、1号通報の原則を、2号3号にも適用していくということです。
とすると、翻って文書問題を考えますとね、知事をはじめ通報対象者であった人たちが、利害関係者が、最初から全面的に関与していたわけですので、先ほどの答弁の立場や認識からすると、文書問題への対応は適切ではなかったと、ならざるをえませんけれども、そういうことでよろしいですか。
知事:
ですから、今回の文書問題に関する対応は適切だったということで、これまでこの場も含めて申し上げてきましたので、それに変わりはありません。
しんぶん赤旗:
利益相反の排除ということを3号通報にも適用していくということをおっしゃったわけですね。
この知事が適切だという論拠としまして、対応が適切だったという論拠としまして、要するに誹謗中傷性の高い文書だからということをもっぱらおっしゃるんですよ。
それはつまり、誹謗中傷性だから公益通報じゃないんだという趣旨でおっしゃっているわけです、いつも。
ところがね、利益相反の排除の原則というのは、公益通報に該当するかどうかにかかわらず、問題になってくるわけですね。
それで、今も質問の中にありましたけども、5月23日付の県政改革課の文書では、こういうふうにあるんですよ。
通報対象事実の調査にあたっては、通報者が通報等をしたことにより、不利益な取り扱いを受けないように、通報者の特定探索、範囲外共有、利益相反者による事案調査等を行わない等、慎重に対応していますというふうに書いてあります。
これは、公益通報か否かを調査して判断する最初の段階、公益通報かどうかまだ分からないけれども調査判断する最初の段階から、利害関係者を除外するということが含んでいるわけですね。
これは県政改革課の方もそうおっしゃっていました。
県政改革課によると、これは今の話は今の文書は、内部通報制度の運用を書いていると、現在の兵庫県ね。
内部通報制度の運用だと。
だけれども、今後、3号通報の基本的な考え方にしていきたいというふうにおっしゃっておりました、まだ具体的にどうするのかは未定だけれども。
その上で、知事の答弁が先ほど答弁があるわけですね。
ですから、利害関係者の調査判断の最初の段階から排除するということを、3号通報にも適用するという方向になると、今回の知事らが告発者を探索特定した文書問題の対応というのはね、正反対のことですから、仮に文書が公益通報に当たらなくても、その対応が全く不適切だったということにしかならないわけです。
そうじゃないと、知事自身の答弁と矛盾すると思いますけども、いかがですか。
知事:
ですから、今回の文書問題については、適切な対応だったと。
誹謗中傷性の高い文書ということを踏まえて対応してきましたので、これについては、議会そしてこの場でも何度も申し上げているとおりですので、対応については適切だったということでご理解いただきたいというふうに思います。
しんぶん赤旗:
誹謗中傷性の高い文書だから適切だということは、今言ったように、公益通報じゃないってことでしょ。
だから、それ公益通報じゃなかったとしても、最初の対応というのは間違っているということになるんですよ、この知事の答弁の方向でいくと。
そこが含まれているわけですから、内部通報というのは。
知事:
記者さんのご指摘というのは、真摯に意見として受け止めます。
対応としては適切だったという考えに変わりはありません。
しんぶん赤旗:
そういうふうに、最初の段階から利害関係者の排除という原則を適用していくとなると、知事のやったことはね、明らかに正反対ですから、明らかに不適切だということになって、知事のこれまで、今もおっしゃった対応が適切だったといえる余地はね、もはやどこにもないといえると思います。
公益通報だと認めない、認めちゃうとこれまでやってきたことが全部違法になってしまうから、頑として認めない。
しかし、認めなくても、知事の答弁した方向でいくと、不適切だと、最初の段階でね、ならざるをえませんでしたから、せめて違法だと認めるべきですけど、せめてその部分は適切ではなかったと、ふさわしくなかったと認めるべきではないかと思いますけども、どうですか。
知事:
ご意見は受け止めておきます。
お問い合わせ