更新日:2021年6月21日

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知事定例記者会見(2021年6月21日(月曜日))

【発表項目】

  1. 新型コロナウイルス感染症の現状と対応
    (1)県内の患者の発生状況等
    (2)新型コロナウイルス感染症患者の死亡者の公表(死亡月別の状況)
    (3)まん延防止等重点措置等の実施に係る飲食店に対する協力金
    (4)新型コロナワクチン大規模接種会場(姫路・西宮)の接種対象等の拡大
  2. 今夏の省エネルギーの呼びかけ
  3. 人生100年時代シンポジウムの開催~ポストコロナ社会を見据えた「ひょうご人生100年時代」~
  4. ひょうご子育て相談(アウトリーチ型在宅育児相談事業)の実施
  5. 県立美術館 特別展「アイノとアルヴァ 二人のアアルト フィンランド-建築・デザインの神話」

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知事記者会見内容

知事:

1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。

(1)県内の患者の発生状況等

今日の発症者数は14人で、3月8日が9人でしたので、その前後くらいの状況になってきています。
順調に下がってくれればよいのですが、今日の数字は、土日の休日体制の翌日なので、多いのか少ないのかを評価するには、いささか躊躇があるので、明日以降の動向を見守りたい、と思います。
それでは資料に基づいて、説明します。1週間平均で資料に記載のように、29.1人という数字になっています。
病院等の占有率、宿泊施設などの使用率はたいへん低くなっていますし、重症者数も31人、宿泊療養も83人、入院調整は9人、自宅療養も47人という状況で、順調に病床圧力は少なくなっているのが実態です。
この1週間の年齢別で見ると、30代以下が49.0%、クラスターが生じていないこともあり、60代以上が17.6%、40代・50代が33.3%で、若い人の感染が少し増えている状況です。
(感染経路別で)やはり、家庭が6割で59.6%、職場が4分の1で24.2%と、両雄になっています。

 

(2)新型コロナウイスル感染者患者の死亡者の公表(死亡月別の状況)

5月の死亡者の状況について、総数389人で、一覧表に整理しているように、70代以上の方々(348人)が約9割を占めている状況です。従来の公表ベースの数字とはズレがあります。これから、死亡月ごとの状況については、翌月の中旬頃までに取りまとめて、定期的に公表しますので、よろしくお願いします。
参考資料として、昨年3月から各月毎の死亡者数を整理しているので、参照してもらえれば、と思います。公表と死亡の時期がずれたりしているので、どちらかというと、死亡月での整理の方が、統計的には意味があるのではないか、と考えています。

 

(3)まん延防止等重点措置等の実施に係る飲食店に対する協力金

まん延防止等重点措置区域については、中小企業に対しては、平日3万円をベースに交付を行うことになります。一方で、その他の区域については、2万5000円をベースに交付を行うことになります。
まん延防止等重点措置区域については、酒類の提供を土日は禁止にするので、単価を1万円積み上げて、4万円をベースに支給をすることにします。
これはなぜかというと、緊急事態宣言下で、酒を提供していなかった場合と同様の措置にするということです。まん延防止等重点措置は一般に、時短制限に対する協力がベースになっていますが、酒の関係で休んでもらう場合には、緊急事態宣言下の取り扱いと同等にするのがベースであり、基本だと考えて、このような措置を取るものです。

 

(4)新型コロナワクチン大規模接種会場(姫路・西宮)の接種対象等の拡大

今日が初日ですが、西宮会場で438人、姫路会場で398人の接種件数、これは13時現在(の試算)です。西宮会場で438人、姫路会場で398人の方々の接種が完了する予定です。大きなトラブルもなく、スタートしています。
今日、始まったばかりですが、やはり高齢者の方々は大規模接種会場まで出かけることに対して、近くの方が(都合がよい)、(接種時期が)少し遅れたとしても、例えば、かかりつけ医のところで接種した方がよい、という選択もかなりあるようです。2週目以降に、空きが出てきています。
したがって、対象年齢やエリアを拡大して、Web枠の活用という形で、今日から受け付けます。64歳以下の方々、そして区域に神戸も含めて、兵庫県内全域の方々に申し込みをしてもらえるようにする、という措置をとります。
ハガキ枠については、資料の2に書いているように、高齢者接種がかなり進んでいることもあって、空きがかなり出ているので、警察職員、そして、学校教職員に活用してもらう準備を進めていきます。

 

以上がコロナの関連です。

 

2番目は「今夏の省エネルギーの呼びかけ」です。

関西広域連合でも、取り組みをしますが、7月から9月の夏期について、地球温暖化防止を目的として、省エネルギーを呼びかけていきます。
呼びかけの内容は、「原則室温28℃を超えない範囲で適正冷房を行い、定期的な換気も忘れずに」、「軽装で」、「スイッチもこまめにオフにして」対応しましょう、と呼びかけをします。
県の広報媒体や、市町の広報紙、啓発ポスターの掲示と併せて、県庁としては、2枚目にあるように、率先した取組を推進します。
参考に、この夏の電力需給見通しですが、関西エリアの項を太枠で囲っていますが、供給予備率が3.8%あるので、まずまずクリアが可能、という状況。協力してもらうことよってクリアが可能、という状況になっています。

 

3番目は「人生100年時代シンポジウムの開催~ポストコロナ社会を見据えた『ひょうご人生100年時代』~」です。

藤原久義先生から記者の皆さんには、提案書という形で説明をすでにさせてもらっていますが、中身を読んでもらうと、なかなか面白い分析があります。藤原先生流に言わせると、「年号で特色が出るとは、実を言うと思っていなかったのだけれども、昭和、平成、令和で、随分と特色が出てきている」と。
昭和は、人口が急激に増加した時代。平成は、減少の兆しが出てきた時代。令和は、急減する時代、とも言えるし。生産年齢人口も同じように、昭和は急増、平成は横ばい、令和は急減、と「年号によって、時代特色が人口の面からも言えることに、気づかされた」と随分と強調されていました。
「人生100年時代に向けた兵庫県の挑戦」ということで、7月9日に、公館の大会議室で、シンポジウムを行います。基調講演は藤原久義委員長。パネリストに、資料に挙げている皆さんになってもらって、議論を深めることとなります。どうぞ参加してもらえるとありがたい、と思います。

 

4番目は「ひょうご子育て相談(アウトリーチ型在宅育児相談事業)」の実施です。

今年度の当初予算の中から、子育て関係の新規事業として、子育て支援を受ける機会が少ない在宅育児世帯を積極的に支援する、という趣旨の「ひょうご子育て相談」を、専門職によるアウトリーチ型の育児相談事業を、今日から開始しています。
支援内容にあるように、電話相談も、もちろんメインなのですが、Web、訪問相談、専門相談をします。
そして、相談には、専門職で構成する「在宅育児応援団」が対応すると書いていますが、在宅育児応援団として事前に登録してもらった助産師、看護師、栄養士、歯科衛生士、保育士などの専門職の方々が、相談先まで出向いて相談に乗る、指導する、仕組みです。
現在、在宅育児応援団として、登録されている方々が56名います。
こういう実態で、事業を開始することになりました。大変ユニークな事業になる、と期待をしています。

 

5番目は「県立美術館 特別展『アイノとアルヴァ 二人のアアルト フィンランド-建築・デザインの神話』」です。

フィンランドの建築・デザインの紹介が、県立美術館で、7月10日から始まります。

 

私からは以上です。

質疑応答

記者:

コロナの死者数の月別の公表について。これは、神戸市で前月までに亡くなった人が、翌月にたくさん計上されたことが直接の原因になって、このように公表したのですか。

 

知事:

今まで、本来は、死亡日ごとの発表が、統計データとしては正しい発表の形態だったのですが、整理がつかなかったこともあって。特に、現場の市町のデータ整理がつかなかったこともあって、発表しにくかったのですが。定例的に、こういう形で発表できるように、市町の協力も得られることになったので。死亡の公表日ベースだけではなくて、死亡日別のデータベースを作成して、(月別に)公表することにしました。
1カ月に1回がよいのかどうかですが、とりあえず、始めたい、と思います。

 

記者:

今日から、「まん延防止等重点措置」に移行して、初日です。県独自に設けている酒類提供の土日の禁止も、これから感染者数が低い数で推移すれば、(7月)11日(の期限)を待たずに、解除などもあり得るのでしょうか。

 

知事:

先日、目安の設定を説明しました。10万人に対して、(週間の新規陽性者数)2人以下なので、(1日あたりの)絶対数が15人以下ぐらいになって、重症病床使用率が2割を切る状況が出てくれば、大阪の状況も見なければなりませんが、総合判断することになり得る、と思っています。
ただし、インド株の動きがよく分かりませんが、少しずつ増えている状況も見られるので、十分に注意していく必要があります。
資料の中に、「知事メッセージ」の呼びかけを、事業者と県民向けに配布しています。今の話とも関連しますが、「県民の皆様へ」の中で、外出の自粛の中に「感染リスクの高い危険な行動は絶対にやめてください。」と言っています。その最初に、「大阪など県境を越える往来は自粛してください。特に飲酒のための行動は控えてください。」と入れています。
土日ですと、兵庫は酒が提供されないのに、大阪は出るので、大阪に酒を飲みに行こうか、という行動を誘発しかねませんので。一番に「飲酒のための行動は控えてください」と強調しました。

 

記者:

酒類提供について。大阪との往来自粛を、知事メッセージで出されましたが、これをどのような形でウォッチしていくのか。その方法と、仮に、こういう行動が見られた場合の対応については。

 

知事:

なかなかウォッチするのは難しいのです。個々人の行動の、自覚を待つしかない、と思っています。
ただし、もしも感染者数が増えてくれば、その原因がどこなのかは、しっかりと追究していかなければなりません。もしも「大阪での飲酒が問題」とするならば、どんな手だてがあるのか、これをさらに検討していきます。
兵庫でも、土日、禁酒をやめて、飲めるようにすれば、条件が一致するので、そちらの方が望ましい、という考え方もないわけではありませんが。
酒を飲める方に合わせるのもどうか、ということもあって、県民の皆さんには強く呼びかけをします。「酒を飲むために、県境を跨ぐことはやめましょう」と強く県民の皆さんに呼びかけていきたい、と思っています。

 

記者:

今日の知事メッセージの中で、最も訴えかけたい部分は、そのあたりになるのですか。

 

知事:

やはり、県境を越える往来、特に「飲酒のための行動は控えてください」というところです。
それから、「時短要請の時間外に飲食店等に出入りしないでください。」
これは、先週も同じように特定記録郵便で、48店舗に通知しましたが、営業している方々を見ると、確信犯的なのです。
したがって、そういう店に入らないということを、きちんと県民の皆さんに理解してもらう必要がある。以前は他で飲めませんでしたが、今度は、きちんと19時までは酒が飲めますので。ルールの中で行動してもらうように呼びかけていきたい、と思っています。

 

記者:

協力金について。国から少し示されたかと思うのですが、県独自に上乗せした部分は、どちらですか。

 

知事:

土日の3万円の基礎に、1万円乗せて4万円にしています。協力金の資料にあるように、まん延防止等重点措置区域の土日について、酒類の提供をやめてください、とお願いしている部分です。

 

記者:

財源がやはり問題になってくるかと思うのですが、ある程度、一定の目処は立ったのでしょうか。

 

知事:

緊急事態宣言下における措置が延長されているのと同じなので、財源的にも同様な措置を講じてもらえるものだ、と思っています。

 

記者:

国から具体的に決定通知のようなものはないのですか。

 

知事:

もともと、そういう決定通知などは、もらっているというよりも、(国に)「こうやります」と言えば、国が「分かりました」と言った段階で、措置がされていると理解しています。決定通知が来るわけでありません。
(国の)対処方針の中で、「知事が上乗せをすることができる」とされているので、その「できる」と対処方針で書かれている部分としての対応です。従来の対応と同様の措置が前提になる、と考えています。

 

記者:

土日の酒類提供について。もともとは、大阪から流れ込むことを懸念しての話で、その後に、いろいろと二転三転した経過があるかとは思いますが。
ここは、大阪、京都と合わせて、土日の(酒類の)提供は認める、とすることも(できたのではないのか)。

 

知事:

コロナ対策から見ると、後退させて合わせる、という話になりますので、これは控えた方がよいのではないか。
大阪から兵庫に流れ込む方が、可能性としては、ボリューム的に多いのではないか。兵庫から大阪に行くというのは、可能性としては、ないわけではないのですが、ボリューム的に言うと、大阪から兵庫よりは、少ないのではないか、と思います。

 

記者:

飲食店側からすると、やはりお客をとられる、大阪に流れてしまう、という思いもあろうかと思いますが、その点はいかがですか。

 

知事:

平日に頑張ってください、ということになろうかと思います。
結構、昼飲みは、時間が長引いて、リスクの高い場面であることは間違いないので。そのようなリスクの高い場面を極力避けたい、という思いから、ご協力をぜひお願いします。

 

記者:

土日の昼飲みが、休日に休みだからということで、昼飲みでたくさん出てくるのを抑えたい、ということでしょうか。

 

知事:

そういうことです。

 

記者:

支給額の確認で、当然ですが、平日の時短は守っていても、土日にお酒を提供するところは、「両方、3万円も4万円も払わない」という理解でよいですか。

 

知事:

いいえ、4万円は払わないとしても、平日は、時短を守っているわけなので、平日分は考慮した方がよい、と思います。

 

記者:

支給要件に、時短と土日の酒類提供をしないこと、と書いてあります。これから読むと、平日に時短をしても、土日に酒類を提供した場合は、(平日の)時短分も含めて、協力金を支払わない、と読めるかと思いますが。

 

知事:

(支給額の)【平日】を見てもらうと、単価しか書いていません。
【土日】のところに書いているのは、平日に時短営業している店舗が、土日に酒類の提供を止めた場合に、1万円上げて4万円をベースにします、と言っているので、当たり前のことを言っています。
【平日】の方を見てもらうと、無条件で時短してもらえれば、3万円出します、という事しか言っていません。
「両方ともやめてしまえ」という意見もあります。平日は守っていても、土日にお酒を出すことは部分ルール違反です。「部分ルール違反については、全体をなしにしてしまえ」という意見や見方もありますが、そこまでやるのは、少し酷ではないか、と考えています。

 

記者:

ワクチン大規模接種について。当初は500人から始める、ということで、今は大体枠は埋まっているかと思います。
今後、今の予約状況で、どのくらいの枠が余るのか、教えてください。

 

知事:

結構、枠としては、余っています。私は、郵便の件数がすごく殺到するのではないか、と思いましたが。
現状では、お年寄りの気持ちとして、きちんと西宮や姫路で受けられるのであれば、いざとなったら受ければよいので。近くで受けられる方が便利だから、少し待っていよう、という感じの方々が多いらしく、思ったほど申込みがない、というのが実情です。

 

記者:

優先接種の実施ですが、ハガキ枠は半分でよかったでしょうか。

 

知事:

半分です。

 

記者:

その半分の空きの部分を、順次、警察の職員や県立学校の職員に使っていこうということですか。

 

知事:

はい、そういうことです。

 

記者:

姫路と西宮の大規模接種会場で、接種対象の拡大が実施されるということで、期待される効果はどういうものがある、と考えていますか。

 

知事:

言うまでもありません。接種率を上げる、ということです。
職域接種も始まりますし、こういう大規模接種が始まります。いろいろなチャネルを通じて接種率を上げていく、ということを私たちも期待しています。
接種率については、まだVRSの読み取り機の交付が、市町の現場段階で、十分ではないところがかなりあります。例えば、ノエビアスタジアムでも、ようやく5台が配備されて、今、打っている方々は即時に入力ができるけれど、過去に打った方々は、10万人か、12万人以上などと言っていましたが、打ち込まれていないのです。
機械がなくて打ち込みようがなかった。国もようやく、そういうところに、読み取り機を配り始めたのですけれども。
そういうことがあるので、「兵庫県は(全国で)下から4番目」などと言われていますが、VRSが機能し始めれば、それなりに順位を上げていけるのではないか、と思います。

 

(追加説明)

(本日の)読売新聞に、「協力金の交付額が(兵庫県は)ゼロ」と書いてありましたが、あれは実を言うと、情報の提供に不備があったのです。5月25日より、(4月1日からの時短要請分の申請を、)1週間前倒しで受付できるようにしていたのです。その分の160数件は、今週交付予定です。
それから、6月1日より、併せて申請を受け付けているので、その申請分が順次交付されていきます。25日の金曜日で3割ぐらいが交付されていくことになります。金曜日になれば、3割以上になる、とご理解ください。

 

 

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