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更新日:2025年3月5日
令和7年3月3日配付
健康福祉常任委員会付託
訪問介護の介護報酬引下げの撤回を求める意見書提出の件
1 受理番号 第38号
2 受理年月日 令和7年2月21日
3 紹介議員 庄 本 えつこ 丸 尾 ま き
4 請願の要旨
2000年、介護の社会化をうたって成年後見制度との両輪でスタートした介護保険制度において、兵庫県は、県下各市町の介護保険事業計画の実施を支援する役割として位置付けられており、様々な取組が展開されている。
介護保険制度は、この二十数年間に、負担増、サービス減の傾向が続き、本来の制度の趣旨とは程遠い制度になりつつある。
また、高齢者・障がい者などの要介護者支援の制度としてスタートしたものの、ヤングケアラー、ダブルケアラー、ビジネスケアラー、就職氷河期ケアラーなどに象徴されるように、要介護者を支えるケアラー支援は、多様化するとともに複雑化してきている。兵庫県としては、各部署との連携、ネットワークの必要性が求められていると言える。
要介護者が増えるその一方で、介護現場で働く介護職員は減少傾向にあり、有効求人倍率は15~16倍、介護職員の人員不足・高齢化という課題も出てきた。介護職員は、他職に比べ賃金が約7~8万円も低く、ダブルワーク、トリプルワークで、何とか生活ができる賃金が保障されるという状況である。本来ならば、介護の仕事を真っ当に評価し、それに見合った賃金が保障されるものでなければならない。
にもかかわらず、昨年の介護報酬の改定で、介護の要とも言われる訪問介護のみ介護報酬が引き下げられた。利用者の「ありがとう」の一言で自身を保ってきた訪問介護職員は、自分たちの仕事をその程度でしか見ていないのかと、モチベーションの低下にもつながっている。
さらに、このたびの改定は、厳しい経営を強いられてきた小規模の介護訪問事業所の廃業・倒産への加速化につながった。東京商工リサーチによれば、2024年の介護事業所の休・廃業、倒産件数は、前年より2割増え612件に達し、その内訳は、訪問介護事業所448件と全体の7割以上を占めている。このままでは、在宅介護中心の介護保険と言われてきた介護保険制度が崩壊の一途をたどることになり、家族介護への逆戻りである。
よって、下記事項を内容とする意見書を国へ提出するよう要望する。
記
1 昨年の訪問介護の介護報酬の引下げを取りやめ、一旦、従来の報酬に戻すこと。
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