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更新日:2025年9月29日

請願 第46号

令和7年9月29日配付

総務常任委員会付託

核兵器禁止条約への署名、批准を求める意見書提出の件

1 受理番号 第46号

2 受理年月日 令和7年9月19日

3 紹介議員 庄本 えつこ 丸尾 まき

4 請願の要旨

 2024年秋、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞した。日本被団協は受賞後、更に世界各国に出向き、自らの凄惨な体験を語り、被爆の実相を伝える活動を広げ、世界中で核兵器廃絶の声が大きく高まっている。

 2017年7月7日、歴史的な核兵器禁止条約が採択され、2021年1月22日に発効した。現在94ヵ国が署名し、73ヵ国が批准している。核兵器禁止条約は、核兵器について破滅的な結末をもたらす非人道的な兵器であり、国連憲章、国際法、国際人道法、国際人権法に反するものであると断罪し、その使用はもちろん、使用するとの威嚇も含め、開発、生産、実験、製造、取得、保有、貯蔵など核兵器に関わるあらゆる活動を禁止している。被爆者や核実験被害者への援助を行う責任も明記している。「核兵器と人類は共存できない」と訴え続けた被爆者とともに、核兵器のない世界を願い粘り強く運動してきた日本と世界の市民の努力が実ったもので、核兵器完全廃絶につながる画期的な条約である。

 世界には今なお1万2,000発の核兵器が存在している。そのもとで、ウクライナへの侵略を続けるロシアによる核兵器使用の威嚇、アメリカなど北大西洋条約機構(NATO)加盟国の「核抑止力」強化、インドとパキスタンの対立や北東アジアでの緊張と核軍拡など、核戦争の危険が高まっている。パレスチナ・ガザでジェノサイドを続けるイスラエルとそれを支援するアメリカがイランの核施設まで攻撃するなど、国連憲章や国際法を踏みにじる、暴挙が続いている。核兵器をめぐる情勢が緊迫しているいまこそ、核兵器禁止条約の規範力を強化し、核兵器の使用を防ぐことが強く求められている。

 広島・長崎への原爆投下から80年の今年、唯一の戦争被爆国日本の政府は「人類と核兵器は共存できない」との被爆者の訴えを世界へ更に強く発信し、核兵器の使用を許さず、核兵器を全面的に禁止させる先頭に立たなければならない。

 新日本婦人の会は今年、県内の学校や公共施設、商業施設で100回近くの「高校生の原爆絵展」を開催し、「こんな悲惨なことを次世代に経験させてはいけない」など、どこでも大変な反響を呼んでいる。兵庫県議会は2017年に「非核平和都市宣言」を全会一致で採択、県内全自治体が非核宣言をしており、政府に核兵器禁止条約参加を求める意見書は13議会で採択され、平和の世論が広がっている。

 よって、1日も早い核兵器のない世界の実現に向けて、下記事項を内容とする意見書を国へ提出するよう要望する。

1 速やかに核兵器禁止条約に署名、批准すること。

お問い合わせ

部署名:兵庫県議会事務局 議事課 委員会・記録班

電話:078-362-3714

FAX:078-362-9031

Eメール:Gikaigijika@pref.hyogo.lg.jp