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1.調査の目的
学校における幼児、児童及び生徒(以下「児童等」という。)の発育及び健康の状態を明らかにすることを目的とする。
2.調査の範囲・対象
(1)調査の範囲は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び中等教育学校のうち文部科学大臣があらかじめ指定する学校(以下「調査実施校」という。)とする。
(2)調査の対象は、調査実施校に在籍する満5歳から17歳(平成21年4月1日現在)までの児童等から抽出する。
3.調査事項
(1)児童等の発育状態(身長、体重及び座高)
(2)児童等の健康状態(栄養状態、脊柱・胸郭の疾病・異常の有無、視力、聴力、眼の疾病・異常の有無、耳鼻咽頭疾患・皮膚疾患の有無、歯・口腔の疾病・異常の有無、結核の有無、心臓の疾病・異常の有無、尿、寄生虫卵の有無、その他の疾病・異常の有無及び結核に関する検診の結果)
4.調査の実施時期及び方法
(1)調査は、学校保健安全法により4月から6月に実施される健康診断の結果に基づき実施する。
(2)調査の報告義務者は、調査実施校の長とする。
(3)調査系統は、次のとおりである。
文部科学大臣 - 都道府県知事 - 調査実施校の長
5.調査実施校と調査対象者の抽出方法
この調査における標本抽出の方法は、発育状態調査は層化二段無作為抽出法、健康状態調査は層化集落抽出法である。
抽出手順は、次のとおりである。
(1)県内の学校を児童生徒数が大きい方から小さい方へと並び替えて、通し番号をふる。
(2)通し番号順に児童生徒数を累積する。
(3)累積和に従い、各層の児童生徒数がほぼ等しくなるように、
幼稚園:4層、小学校:10層、中学校:6層、高等学校:5層に層化する。
(4)兵庫県の割当学校数を層の数で割り、1層あたりの割当学校数を求める。
(5)各階層内で、調査実施校を単純無作為抽出する。
(6)健康状態調査については対象校の全生徒について、発育状態調査については抽出された学校から系統抽出により児童等を抽出する。
6.調査対象者数
学校種別 | 学校 総数 |
調査実施 校数 |
児童等総数(A)(人) | 発育状態調査対象者数(B)(人) | 全児童等に対する割合(B/A) | 健康状態調査対象者数(C)(人) | 全児童等に対する割合(C/A) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
幼稚園(5歳児) | 726園 | 51園 | 31,513 | 1,988 | 6.31% | 3,585 | 11.38% |
小学校 | 812校 | 64校 | 321,173 | 6,022 | 1.88% | 39,094 | 12.17% |
中学校 | 399校 | 44校 | 160,824 | 4,885 | 3.04% | 22,717 | 14.13% |
高等学校 | 219校 | 40校 | 143,486 | 3,360 | 2.34% | 30,526 | 21.27% |
学校総数及び児童等総数は平成22年度学校基本調査結果による。
注1学校総数には、中学校で中等教育学校(前期課程)、高等学校で中等教育学校(後期課程)がそれぞれ2校として含まれている。
注2児童等総数には、中学校で中等教育学校(前期課程)、高等学校で中等教育学校(後期課程)の生徒数がそれぞれ含まれている。
注3高等学校の学校総数及び児童等総数には通信制は含まれていない。
1年齢は、平成22年4月1日現在の満年齢である。
2中学校には中等教育学校の前期課程、高等学校には中等教育学校の後期課程を含む。
3本報告書の記号は次のように使う。
「-」……該当者がいない場合
「0.0」……計数が単位未満の場合
「…」……調査対象とならなかった場合
「X」……疾病・異常被患率等の標準誤差が5%以上、受検者数が100人(5歳児は50人)未満または回答校が1校以下のため統計数値を公表しない場合
4文中の表、図、巻末の統計表等の数値については、単位未満を四捨五入するため、総数と内訳の合計が一致しない場合がある。
(文中のページ及び図表番号は、平成22年度学校保健調査速報報告書「発育と健康」の該当ページ等)
1.身長及び体重(p.3~6、表1~3)
各学校種別の最終学年について親の世代(30年前:昭和55年度)と比較すると、身長は比較した学年のすべてで増加。体重は小学校6年生(11歳)と高校3年生(17歳)では男女共に増加。幼稚園(5歳)では男子が0.3kg減少し、女子は増減なし。中学校3年生(14歳)では男子は0.7kg増加したが、女子は増減なしとなった。
各学校種別の最終学年について10年前(平成12年度)と比較すると、身長は、女子については高校3年生(17歳)が減少しているほかはわずかに増加しているが、男子は横ばいか減少。また、体重は高校3年生男子を除き、比較した学年のすべてで減少した。
今年度の調査結果では、身長が女子の小学校5年生(10歳)と中学校3年生(13歳)で過去最高値となった。また、体重は、男子はすべての学年で全国平均値を下回り、女子も小学校5年生(10歳)と高校3年生(17歳)を除き、全国平均値を下回った。
2.健康状態(p.9~11、図5~9)
「むし歯(う歯)」のある者の割合(処置完了者を含む)を学校種別にみると、昨年度に比べ、中学校では増加したものの幼稚園、小学校及び高等学校では減少した。10年前(平成12年度)には50%台後半から80%台前半の割合でむし歯があったが、どの学校種別でも大幅な減少傾向にある。
ぜん息患者の割合は、昨年度に比べ、小学校で減少したが、幼稚園、中学校及び高等学校では増加した。
鼻・副鼻腔疾患の割合は、昨年度に比べ、小学校では増加したが、幼稚園、中学校及び高等学校では減少した。また、すべての学校段階で全国平均値を上回った。
3.肥満傾向児の出現率(p.12図10~11)
肥満傾向児の出現率は、男子は高校3年生(17歳)で10%を超えているが、それ以外は10%を下回っている。女子は高校3年生(17歳)の7.76%が最高で、すべての学年で10%を下回っている。
全国の出現率と比較すると、男女ともにすべての学年で全国の出現率を下回っている。
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