特別栽培農産物にかかる表示ガイドラインについて
特別栽培農産物表示ガイドラインとは、農薬や化学肥料を使用しない農産物や使用を低減して栽培された農産物の生産や表示について、生産、流通、販売に携わる人たちが守るべき農林水産省が定めた一定の基準であり、その生産・表示のルールに従って自主的に確認・管理するものです。
(1)適用対象
次の品目で不特定多数の消費者に販売されているもの
(2)生産の原則
農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学合成された農薬及び肥料の使用を低減することを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させるとともに、農業生産による環境への負荷をできる限り低減した栽培方法を採用して生産することを原則とする。
(3)特別栽培農産物とは
上記の生産の原則に基づくとともに、その農産物が生産された地域の慣行レベル(各地域の慣行的に行われている節減対象農薬(注)及び化学肥料の使用状況のこと)に比べて、以下のすべてを満たして栽培された農産物です。
- 節減対象農薬の使用回数が50%以下
- 化学肥料の窒素成分量が50%以下
(注)
- 節減対象農薬とは、化学合成農薬のうち、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律施行令第10条第1号の農林水産大臣が定める化学的に合成された農薬、肥料及び土壌改良資材の一に掲げる農薬を除くものです。
(具体的には、化学合成農薬から硫黄くん煙剤、硫黄粉剤、硫黄・大豆レシチン水和剤、硫黄・銅水和剤、食酢、水和硫黄剤、生石灰、性フェロモン剤、石灰硫黄合剤、炭酸水素ナトリウム水溶剤及び重要、炭酸水素ナトリウム・銅水和剤、銅水和剤、銅粉剤、二酸化炭素くん蒸剤、メタアルデヒド粒剤、硫酸銅、ワックス水和剤を除いた農薬)
- 節減対象農薬の使用回数の計算に関して、化学合成農薬不使用の種子・苗等の入手が困難な場合は、入手以前に使用された化学合成農薬は除きます。ただし、種子繁殖の品種は種子、栄養繁殖の品種は入手可能な最も若齢なものを基準とし、それ以降の使用されたものは含みます。
- 展着剤は、主剤の物理性を増強し効果を高めるために用いられる薬剤であり、補助剤として扱われるため、節減対象農薬の使用回数に含めません。
(例1:農薬(生物農薬等のすべての農薬を含む)を使用せず、化学肥料を使用した場合)
農林水産省新ガイドラインによる表示
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特別栽培農産物
農薬:栽培期間中不使用
化学肥料(窒素成分):当地比(又は○○地域比○割減)
栽培責任者:○○○○
住所:兵庫県○○市○○町△△
連絡先:TEL□□□-□□□-□□□□
確認責任者:△△△△
住所:兵庫県○○市○○町◇◇◇
連絡先:TEL□□□-□□□-▽▽▽▽
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(例2:節減対象農薬及び化学肥料を使用しない場合)
農林水産省新ガイドラインによる表示
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特別栽培農産物
節減対象農薬:栽培期間中不使用
化学肥料(窒素成分):栽培期間中不使用
栽培責任者:○○○○
住所:兵庫県○○市○○町△△
連絡先:TEL□□□-□□□-□□□□
確認責任者:△△△△
住所:兵庫県○○市○○町◇◇◇
連絡先:TEL□□□-□□□-▽▽▽▽
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(例3:節減対象農薬及び化学肥料を使用した場合)
農林水産省新ガイドラインによる表示
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特別栽培農産物
節減対象農薬:当地比(又は○○地域比) ○割減
化学肥料(窒素成分):当地比(又は○○地域比) ○割減
栽培責任者:○○○○
住所:兵庫県○○市○○町△△
連絡先:TEL□□□-□□□-□□□□
確認責任者:△△△△
住所:兵庫県○○市○○町◇◇◇
連絡先:TEL□□□-□□□-▽▽▽▽
節減対象農薬の使用状況注
http://www.tokusai.・・・.jp/
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注:一括表示の枠外に表示できない場合、ホームページ等情報の入手方法を記載します。
<節減対象農薬使用状況の表示例>
節減対象農薬の使用状況
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使用資材名
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用途
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使用回数
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○○○
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殺菌
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1回
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▽▽▽
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殺虫
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2回
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◇◇◇
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除草
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1回
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注:使用資材名は原則として商品名ではなく、主成分を示す一般的名称を表示します。
慣行レベル(地域の慣行的に行われている節減対象農薬及び化学肥料の使用状況)とは地方公共団体が策定又はその内容を確認したものとし、節減対象農薬の使用回数や化学肥料の使用量(窒素成分)の節減割合の算定の比較基準となるものです。(「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」第4の2の(5))
兵庫県では、各地域において策定された慣行レベル(関連資料参照)を確認しています。
水稲、麦類、大豆類、小豆、そば、野菜と果樹の主要品目については、県統一の慣行レベルとします。