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更新日:2023年9月12日

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結核は過去の病気ではありません~結核予防のページ(豊岡健康福祉事務所)~

9月24日~30日は結核予防週間です

  • 結核は、昭和10年代から25年まで、死因の第1位で「亡国病」と恐れられていました。しかし医療の進歩と栄養状態、生活水準の改善によって、新たに結核と診断される患者は減少し、令和4年に結核と診断された患者は10,235人で、年々減少しています。
  • 患者の減少によって結核への関心が薄れつつありますが、結核は今も1日に28人の新たな患者が発生している、日本の重大な感染症です。
  • 結核は過去の病気ではありません。結核を知ることが予防への一歩となります。

結核とは

  • 結核菌によって主に肺で炎症が起きる病気です。最初は風邪に似た症状で始まります。
  • 肺結核患者の咳やくしゃみなどの結核菌を含む「しぶき」を吸い込むことで感染します。これを空気感染と言います。結核菌に感染してもすべての人が発病するわけではありません。病気などで体の抵抗力が弱ったときや体力が衰えたときに、抑え込まれていた結核菌が再び活動を始め発病をします。

高齢者の結核

  • 日本の高齢者は結核が蔓延していた時代を過ごしており、85歳以上の高齢者は結核菌に感染している人の割合が60%を超えているとも言われています。そのため基礎疾患の増悪や加齢に伴う免疫力の低下をきっかけに結核を発症することがあります。
  • 高齢者は結核を発症しても咳、痰等の典型的な症状が現れず、他の疾患との鑑別に時間がかかり発見が遅れることもあります。結核は発見が遅れるほど重症化し、結核をきっかけに命をおとしたり、大切な家族や職場等に感染を広げることになるので早期発見・早期治療が大切な疾患です。

豊岡健康福祉事務所管内の現状

  • 豊岡健康福祉事務所(保健所)管内では、毎年10人前後の患者が新たに結核と診断されています。令和4年に新たに診断された結核患者は5人で、罹患率は4.8(人口10万対)でした。

新登録結核患者数と罹患率の推移(H25~R4)

  • 平成30年から令和4年の5年間に新たに診断された結核患者は38人で、80歳以上の高齢者が全体の66%を占めています。
  • 80歳以上の患者には結核の典型的な症状がなく、基礎疾患の悪化に伴って結核を発病し、結核の治療半ばで死亡される患者が多くなっています。
  • 平成30年から令和4年の5年間で結核が原因で死亡した患者は9人あり、いずれも80歳以上の高齢者でした。

H30~R4年齢別新規結核患者

早期発見・早期治療が大切

  • 痰のからむ咳や微熱、体のだるさが2週間以上続く、食欲低下、体重減少、なんとなく元気がでない等の症状が長引くときには早めに医療機関を受診し、検査を受けましょう。
  • 高齢者は症状がなくても1年に1回は市町で実施される健診やかかりつけ医で胸部エックス線検査を受けることが結核の早期発見・早期治療につながります。

 

お問い合わせ

部署名:但馬県民局 豊岡健康福祉事務所

電話:0796-26-3654

FAX:0796-24-4410

Eメール:toyookakf@pref.hyogo.lg.jp