ホーム > 県政情報・統計(県政情報) > 県民局・県民センター情報 > 丹波県民局長メッセージ(令和3年8月)

更新日:2023年3月27日

ここから本文です。

丹波県民局長メッセージ(令和3年8月)

長かった梅雨もようやく終わりを迎え、丹波も猛暑日が続く、夏本番となりました。コロナ禍のなか旅行や飲食には自粛や配慮が求められるものの、子どもたちには野外で存分に遊んでもらいたいものです。県立丹波並木道中央公園では、7月3日に新たに登場した「動く恐竜」が野外で遊びたいお子さんたちをお出迎えします。

動く恐竜は、ティラノサウルスとトリケラトプスの2頭です。全長5mの恐竜たちがいるのは、公園内の森林活動センターの近くです。土日祝日の9時~16時にその動く姿、鳴く姿をみることができます。緊急事態宣言が解除されたら、是非一度、ご家族連れで恐竜を見に来てください。

 

動く恐竜模型(YouTubeへ移動)

動く恐竜(ティラノサウルス)

※ 写真をクリックすると動く恐竜の動画を見ることができます

 

恐竜といえば、全国的には博物館のある福井が有名ですが、実は丹波も「恐竜の国」としてよく知られた存在です。この4月に淡路で新種の植物食恐竜の化石が発表され、話題になりましたが、丹波では、1億1千万年前の中生代白亜紀の地層である「篠山層群」から、これまで全長15mに及ぶ日本最大級の恐竜(丹波竜:(学名)タンバティタニス・アミキティアエ)の化石や、世界最小の恐竜卵化石(ギネス世界記録認定)をはじめ、7,000点もの恐竜化石が発見されています。また、国内最古級のほ乳類やカエル類の化石なども多数見つかっています。

 

1億1千万年前の丹波 ©小田隆/丹波市

 

地域では、丹波篠山市と丹波市にまたがるこの篠山層群エリアを野外博物館(フィールドミュージアム)に位置づけ、訪れた人が大地の歴史や太古のいきもの、自然と人々の営みを楽しみながら学べるよう、官民一体となって取組を進めています。一般に、恐竜化石は砂漠や山奥で発見されることが多いのですが、ここ丹波では篠山層群の上にあるごく普通の農村のそこかしこで発見されています。このため、「農村風景と恐竜が共存」する世界的にも希少なエリアであることを、フィールドミュージアムの特色として謳っています。

 

フィールドミュージアムの地図

 

エリア内には丹波竜化石発見地のほか、丹波竜の全身骨格や世界最小の恐竜の卵を展示している丹波竜化石工房(ちーたんの館)、篠山層群の地層を間近に観察できる太古の生きもの館(県立丹波並木道中央公園内)、原寸大の丹波竜のモニュメントのある丹波竜の里公園、化石発見体験会を催している元気村かみくげなど、恐竜がテーマの施設や見どころが点在しています(各スポットには、QRコードが掲示されていて、それを読み込めば、施設、展示内容等の情報を得ることができます)。この4月には、舞鶴若狭自動車道西紀SA上下線に恐竜ベンチが設置され、恐竜の案内コーナーもオープンしています。10月には、これら恐竜関連のスポットを巡る3密と無縁なモバイルスタンプラリー※を実施する予定です(※ リンク先で昨年の参加方法をお示ししています。今年は昨年より立ち寄りスポットが大幅に増えます)。

 

QRコードが掲示されている看板

 

フィールドミュージアムでの取組の中心となっているのが、体験プログラムです。化石の発掘(石割)調査疑似剖出体験(石の中から化石を取り出す体験)、発掘現場での研究者による解説講座などを実施しています。また、コロナ禍の現状を踏まえ、遠隔地からも、Web会議システムを活用して参加できる、リモート疑似剖出体験プログラムも実施する予定です(9月下旬、10月中旬)。さらに、アウトリーチ・プログラムとして、化石専門指導員が、阪神間の県立公園に出向き、出前化石発掘体験会を実施しています(7月以降順次実施)。

 

出前発掘体験会の様子

 

体験プログラムで恐竜化石に興味をもった人は、化石調査にボランティアとして参加することもできます。県立人と自然の博物館(恐竜ラボ)が、毎年、化石剖出ボランティアを募集しています。ボランティアとして一定の発掘調査の経験を積み、博物館の化石判別試験に合格すると「化石専門指導員」の資格(博物館認定)を得ることもできます。

実は、丹波の恐竜化石の多くは、研究者でなく、ボランティアの手で発見されています。丹波竜の発見者も地元有志の方々でした。その後の発掘調査でも、毎回多くのボランティアにご活躍いただいています。地元の小学生も獣脚類や鎧竜類の化石の発見者になっています。市民参加型の恐竜化石発見地であることも、フィールドミュージアムの大きな特色であり、魅力であるといえます(前出の体験プログラムの参加者が発見した化石も数多くあるそうです)。

専門家によると篠山層群は金脈であり、宝の山だそうです。高さ約5km・東西約15kmに分布する篠山層群にはまだまだ太古より眠っている恐竜化石がたくさんある筈です。その発掘を進めていくには、一人でも多くの方に参加いただく必要があります。また、恐竜化石フィールドミュージアムの今後の発展には、発掘以外にも、企画・運営や情報発信などにあたる新たな担い手の確保が必要になっています。もしあなたが恐竜に興味・関心をお持ちならば、あなたの経験やスキルを恐竜のために活かしてみませんか?御連絡をお待ちしています(問い合わせ先:丹波地域恐竜化石フィールドミュージアム推進協議会、TEL 0795-78-9961、メールでのお問い合わせはこちらから

丹波地域恐竜化石フィールドミュージアム

※ ※ ※

兵庫県下全域では8月20日(金曜日)から9月12日(日曜日)の間、緊急事態宣言が発出されています。県民の皆様には、感染拡大阻止に向け責任ある行動をお願いします。

 

丹波県民局長  今井 良広

 

過去の局長メッセージはこちら

お問い合わせ

部署名:丹波県民局 県民躍動室

電話:0795-72-0500

FAX:0795-72-3077

Eメール:tambakem@pref.hyogo.lg.jp