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帯状疱疹は、主に脊髄後根神経節(三叉神経節を含む知覚神経節)に潜伏感染した水痘(みずぼうそう)ウイルスが、加齢や免疫の低下などによって再活性化することで、皮膚に分布している神経に沿って水疱が帯状に出現する皮膚疾患です。子供の頃に感染し、発症したみずぼうそうが治癒した後も、そのウイルスが長きにわたり神経に潜伏しています。 近年、帯状疱疹の発症や重症化を予防するワクチンのテレビコマーシャルをご覧になった方もおられると思いますが、平成28年3月から50歳以上の者に対する帯状疱疹予防目的で水痘ワクチンが使用できるようになり、令和2年1月からは新しいタイプのワクチンも発売され、この疾患の存在が注目されるようになりました。 令和7年4月からは65歳の方などへの帯状疱疹の予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になりました。 |
帯状疱疹の症例 |
乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 | 乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス筋注用」 | |
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接種対象者 (任意接種対象者を含む) |
50歳以上の者 |
50歳以上の者または 帯状疱疹に罹患するリスクが高いと 考えられる18歳以上の者(※注1) |
予防効果 |
【接種後1年時点】6割程度 【接種後5年時点】4割程度 |
【接種後1年時点】9割以上 【接種後5年時点】9割程度 【接種後10年時点】7割程度 |
副反応 (※注2) |
【局所反応(注射部位)】 発赤44.0%、そう痒感27.4%、 熱感18.5%、腫脹17.0%、 疼痛14.7%、硬結13.5% 【全身反応】 発疹、倦怠感(1~5%未満)等 |
【局所反応(注射部位)】 疼痛79.1%、発赤37.4%、腫脹24.2%等
【全身反応】 筋肉痛36.9%、疲労34.6%、頭痛28.3%、 悪寒21.4%、発熱16.7%、胃腸症状12.0%等 |
接種回数 | 1回 | 2回 |
接種を受けられない方 (※注2) |
明らかな発熱を呈している者 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者 妊娠していることが明らかな者 明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者 免疫抑制をきたす治療を受けている者 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者 |
明らかな発熱を呈している者 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者 |
(※注1)令和5年6月から接種対象者が拡大しました。「帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる」者とは、疾病または治療により免疫不全である者、免疫機能が低下した者、免疫機能が低下する可能性がある者又は医師が接種を必要と認めた者とされています。(「シングリックス筋注用」添付文書から引用)
(※注2)乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」及び「シングリックス筋注用」添付文書から抜粋。
※100歳以上の方については、令和7年度に限り全員対象となります。
定期接種はお住まいの市町で実施されます。接種を受ける方法や費用について、詳しくはお住まいの市町担当窓口にお尋ねください。
50歳以上、かつ定期接種対象外の方
【接種費用(1回あたりの目安)】
乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 8,800円程度
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス筋注用」 22,000円程度
※市町に対する帯状疱疹ワクチン接種費補助事業
兵庫県では、令和7年度に限り、帯状疱疹ワクチンの接種費用を助成する市町に対して補助事業を実施しています。
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