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更新日:2025年7月4日

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豊岡健康福祉事務所感染症発生動向調査週報

このページは感染症発生動向調査事業に基づき、豊岡健康福祉事務所管内(豊岡市・香美町・新温泉町)を中心とした地域の感染症の発生状況を毎週情報提供し、感染予防についての注意喚起を行っています。

2025年第26週(6月23日~6月29日)の管内の感染症発生動向情報をお送りします

今週のcontents

  1. 定点把握感染症について
  2. 伝染性紅斑の流行が継続しています
  3. 百日咳の流行が継続しています
  4. 腸管出血性大腸菌感染症について

1.定点把握感染症について

疾患名

定点あたり

患者数

増減

疾患名

定点あたり

患者数

増減

今週

先週

今週

先週

インフルエンザ

2.25

0.63

手足口病

0.4

0.4

COVID-19

0.88

1.0

伝染性紅斑

0.6

0.6

急性呼吸器感染症

14.63

15.63

突発性発疹

0.2

0.4

RSウイルス感染症

0.4

0

ヘルパンギーナ

2.6

1.2

咽頭結膜熱

0.2

0.2

流行性耳下腺炎

0

0

-

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

2.0

1.6

急性出血性結膜炎

0

0

-

感染性胃腸炎

3.0

3.0

流行性角結膜炎

0

1.0

水痘

0

0

-

 

 

 

 

 

2.伝染性紅斑の流行が継続しています

今週、管内の定点あたりの患者数は0.6人(先週0.6人)、県内の定点あたりの患者数は1.96人(先週2.65人)と流行が継続しています。

感染防止にはこまめな手洗いと咳エチケットが大切です。

  • 伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。
  • 飛沫または接触感染で約10~20日の潜伏期間の後、微熱やかぜ症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発しん(紅斑)が現れ、その後、体や手・足に網目状やレース状の発しんが広がりますが、これらの発しんは1週間程度で消失します。
  • 多くの場合、頬に発しんが出現する7~10日くらい前に、微熱やかぜ症状がみられ、ウイルスの排出が最も多くなりますが、発しんが現れたときにはウイルスの排出はほとんどなく、感染力もほぼ消失しています。
  • これまで伝染性紅斑に感染したことのない妊婦が感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。伝染性紅斑を疑う症状があるときは医療機関へ相談しましょう。
  • かぜ症状があるときは、こまめな手洗いや咳エチケットを心がけることが大切です。

【関連ページ】

厚生労働省HP

  • 伝染性紅斑

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/fifth_disease.html

3.百日咳患者の流行が継続しています

今週、管内で5人、県内でも122人の報告がありました。

推定感染経路として家族内感染が多く報告されており、流行が継続しています。

咳症状があるときはマスクを着用しましょう。

  • 百日咳は百日咳菌による急性気道感染症で感染経路は飛沫感染及び接触感染です。
  • 症状は、カタル期(かぜ症状)、痙咳期(けいれん性の咳発作)回復期の3つの病期を経て、全経過2~3か月で回復します。
  • いずれの年齢でもかかりますが、小児が中心です。母親の免疫が十分でなく乳児期早期から罹患する可能性があり、特に新生児や乳児期早期では肺炎や脳症を合併し重症化する恐れあります。まれに死に至ることもあります。
  • 有効な予防法は予防接種です。予防接種を実施していない乳児がいる場合は感染への注意が特に必要です。
  • 成人は関節痛を伴う関節炎や頭痛などの症状が出ることがありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。
  • 咳症状が長引く場合は百日咳の可能性もありますので、早めに医療機関を受診しましょう。

【関連ページ】

兵庫県HP

  • 百日咳とは

https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf16/05hyakunitiseki.html

4.腸管出血性大腸菌感染症について

今週、県内及び管内における患者の報告はありませんが、腸管出血性大腸菌感染症は夏に増加する傾向にあります。

焼肉やバーベキュー時には肉等の食材を十分に加熱して食べるようにしましょう。

  • 腸管出血性大腸菌感染症はベロ毒素を産生する大腸菌による感染症です。
  • 腸管出血性大腸菌で汚染された食物などを経口摂取することによって感染します。汚染された手からも感染するため、人から人への2次感染にも注意が必要です。
  • 3~5日の潜伏期間の後、激しい腹痛をともなう頻回の水様便、さらに血便(出血性腸炎)等のほか、急性腎障害や血小板減少、貧血等の症状がみられる溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症を引き起こし重症化することもあります。
  • 食品は十分に加熱し、調理後の食品は速やかに食べきるようにしましょう。
  • 食事前、排せつ後、排せつ介助の後などは石鹸と流水でしっかり手洗い行うことが大切です。

【関連ページ】

国立健康危機管理研究機構感染症情報提供サイト

  • 腸管出血性大腸菌感染症

https://id-info.jihs.go.jp/diseases/ta/ehec/010/ehec-intro.html

 

 

グラフ・データで見る管内の感染症情報(2025年23週)

小児科定点(グラフ)インフルエンザ定点(グラフ)(PDF:384KB)

兵庫県保健所別データ(PDF:84KB)

兵庫県感染症発生動向調査週報(PDF:506KB)

お問い合わせ

部署名:但馬県民局 豊岡健康福祉事務所

電話:0796-26-3654

FAX:0796-24-4410

Eメール:toyookakf@pref.hyogo.lg.jp