豊岡健康福祉事務所感染症発生動向調査週報
このページは感染症発生動向調査事業に基づき、豊岡健康福祉事務所管内(豊岡市・香美町・新温泉町)を中心とした地域の感染症の発生状況を毎週情報提供し、感染予防についての注意喚起を行っています。
2024年第51週(12月16日~12月22日)の管内の感染症発生動向情報をお送りします
今週のcontents
- 定点把握感染症について〈定点あたり報告数の多い感染症〉
- インフルエンザの患者数が警報レベルになりました
- 感染性胃腸炎の患者数が増加しています
1.定点把握感染症について〈定点あたり報告数の多い感染症〉
感染症
|
定点あたり報告数
|
増減
|
51週
|
50週
|
インフルエンザ |
32.63 |
10.88 |
↑増加 |
感染性胃腸炎 |
10.2 |
5.4 |
↑増加 |
COVID-19 |
3.38 |
2.88 |
↑増加 |
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 |
3.0
|
3.8
|
↓減少 |
水痘 |
0.6 |
0
|
↑増加 |
2.インフルエンザの患者数が警報レベルになりました
- 今週、管内の定点あたりの患者数は32.63人(先週10.88人)と増加し、警報レベル(開始基準値30)となりました。
- 臨時休業の施設別発生報告では休校が中学校で1件、学級閉鎖が高等学校で1件、小学校で3件の報告がありました。
- 季節性インフルエンザは流行性があり、短期間に多くの人へ感染が拡がります。12月~3月が流行シーズンです。
- インフルエンザは発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出すると言われており、ウイルスを排出している期間は、外出を控える必要があります。
- 排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、解熱後もウイルスを排出するといわれており、咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、マスクを着用する等、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。
- 感染予防にはこまめな換気が大切です。冬場は窓開けを行うと、一時的に室内温度が低くなるので、暖房器具を使用しながら、換気を行ってください。
- 短時間に窓を全開にするより、一方向の窓を少しだけ開けて常時換気を確保する方が室温変化を抑えられます。暖房によって室内・室外の温度差が維持できれば十分な換気量を得られると言われています。
- 引き続き、手洗いうがいの励行、マスクの着用、咳エチケットなどの基本的な感染対策を継続しましょう。
【関連ページ】
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2024.html
3.感染性胃腸炎の患者数が増加しています
- 今週、管内の定点あたりの患者数は10.2人(先週5.4人)と増加しました。
- 感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスなどの病原体による感染症です。ウイルス感染による胃腸炎が多く、毎年12月中旬ごろに発生がピークとなる傾向にあります。
- 保育所や高齢者施設など社会福祉施設などでは集団発生が起こることがありますので特に注意が必要です。
- 感染性胃腸炎の原因となるウイルスには「ノロウイルス」「ロタウイルス」「サポウイルス」「アデノウイルス」などがあり、おもな症状は腹痛、下痢、嘔吐、発熱です。
- ノロウイルスは人の腸管内で増え、患者のふん便や嘔吐物には1グラムあたり100万から10億個もの大量のウイルスが含まれており、少量でも感染力が強いことが特徴で、手指や食品を介して経口で感染し、人の腸管で増殖します。
- 感染すると24~48時間で、下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、発熱などの症状が出現し、症状が1~2日続いた後、健康な人は回復します。
- 症状の回復後でも1週間程度、長い場合は1ヶ月にわたり、ふん便中にウイルスが排泄される場合があるので注意が必要です。
- 感染拡大を防ぐためには、食事前や排泄後、調理前、患者の汚物処理やおむつ交換を行った後は、石けんと流水でしっかり「手洗い」を行いましょう。
【関連ページ】
兵庫県HP
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf16/hw12_000000035.html
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/norovirus/
グラフ・データで見る管内の感染症情報(2024年51週)
小児科定点(グラフ)インフルエンザ定点(グラフ)(PDF:675KB)
兵庫県保健所別データ(PDF:35KB)
兵庫県感染症発生動向調査週報(PDF:590KB)