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8月22日(金)から23日(土)にかけて、『世界農業遺産シンポジウム~「人と牛が共生する美方地域の伝統的但馬牛飼育システム」を次世代に~』が開催されました。
22日には、八木信行東京大学大学院農学生命科学研究科教授、河本大地奈良教育大学准教授から基調講演を頂き、新温泉町立夢が丘中学校3年生と中井崇泰みかた和牛会会長からの取組発表、八木教授をコーディネーターとして、河本准教授、香美町小代ガイドクラブの田尻さん、みかた和牛会の中井会長、美方郡和牛育種組合の中村組合長、夢が丘中学3年生5名のパネリストによるパネルディスカッションがありました。
美方郡産但馬牛は、400年以上も前から地域産の良質な草を与えられ、山に放牧され、棚田に使役されながら家族同様に大切にされてきました。生産された子牛は農家の重要な収入源であり、古くは嘉永2年(1849年)に子牛市を開設した記録があります。明治30年(1897年)頃には全国に先駆けて人の戸籍にあたる「牛籍簿」が整備され、これが血統登録の基礎となり、全国の和牛改良の先頭に立つ地域となりました。
美方郡では全国の黒毛和種で唯一、郡内産にこだわった改良を続けてきた結果、世界でもここにしかない独自の遺伝資源が保全され、黒毛和種の遺伝的多様性の維持に大きな役割を果たしています。
これらの取組が評価され令和5年7月に「人と牛が共生する美方地域の伝統的但馬牛飼育システム」が世界農業遺産に認定されました。
今後は、このシステムを次世代に継承していくことが重要となります。
夢が丘中学校3年生の意見発表 |
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