更新日:2025年4月25日

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神戸アグリDXモデルの推進

 神戸農業改良普及センターでは、ICT等の先端技術を活用した農業「アグリDX」の普及を進め、生産の効率化や農産物の高品質化、農業の担い手の育成を図っています。

1 令和6年度の取組実績

(1)自動給水バルブを活用した山田錦の品質向上

 水位センサーと連動した自動給水バルブを設置し、省力的な水管理を行い水田バルブ「山田錦」の高品質化に向けた栽培管理を実証しました。(実施箇所:北区大沢町、八多町、淡河町) 

 スマホで湛水状況が分かり、田んぼに行ってバルブを開閉する作業が省けることが実証できました。山田錦の品質向上にもつながり、地域での技術導入の検討を進めています。

(2)おとり水田によるイネカメムシ対策の実証

 被害が拡大しているイネカメムシが飛来侵入する極早生品種を栽培し、おとり水田としてドロイネカメムシーンによる防除を実施することで被害軽減を実証しました。 (実施箇所:北区淡河町)

 おとり水田へのイネカメムシおびき寄せと適期のドローン防除により、周辺ほ場のカメムシによる被害の軽減が実証でき、地域での技術導入の検討を進めています。

(3)葉物野菜のハウス栽培における暑熱対策

 夏期に高温となる葉物野菜のハウス内の気象条件をロボットで計測するとともに、遮熱塗布剤の環境制御活用により生育を改善する技術について試験を行いました。(実施箇所:西区伊川谷町)

 ハウス内での日射を確保しつつ高温を抑制し、生産量を確保できる効果が確認できましたが、遮熱塗布剤を散布するコストや作業時間の削減が課題となっています。

(4)アシストスーツによる収穫作業の軽労化

 新たな特産物として推進している早生黒枝豆の収穫作業の軽労化を図るため、アシストスーツによる収穫作業の効率化の試験を行いました。 (実施箇所:北区山田町)

 立った状態の収穫作業では軽労化が図れましたが、かがむ必要がある場合や横に移動する場合は疲労感が発生したのため、改めて早生黒枝豆の収穫作業に最も適したアシストスーツの検索を進めています。

2 令和7年度の取組計画

(1)山田錦のイネカメムシ対策

 集落の広範囲において、ドローンを活用した一斉防除を行う技術を実証し、イネカメムシによる被害の軽減と特産山田錦の高品質化と省力化を図ります。 (実施予定箇所:神戸市北区)

(2)葉物野菜の温暖化対策

 気象ロボットで測定した施設内環境(気温、湿度、照度等) に応じて、遮熱資材利用や潅水方法の改善による施設内の高温化を回避する技術を確立し、葉物野菜生産の安定化を図ります。(実施箇所:神戸市西区)

(3)早生黒枝豆の省力化ドローン防除

 早生黒枝豆の生産において、ドローン防除、生分解マルチの機械被覆、さや取り機械を利用した体系的なスマート農業技術を実証し、生産の拡大を図ります。(実施箇所:神戸市北区)

(4)みそ生産の軽労化アシストスーツ

 特産のみそ生産において、アシストスーツの活用や作業工程の改善等による軽労化を実証することにより、生産の効率化と安定化を図ります。(実施箇所:神戸市北区)

(5)スマート畜産技術導入による経営の強化牛モニター

 牛の状態をモニタリングし、発情発見と授精時期を知らせるシステムの利用を現場で実証することにより、子牛の生産効率の向上を図ります。(実施箇所:神戸市西区)

お問い合わせ

部署名:神戸県民センター 神戸農業改良普及センター

電話:078-965-2102

FAX:078-965-2192

Eメール:kobenk@pref.hyogo.lg.jp